2013年2月10日日曜日

北アルプス南真砂岳(標高2713m)竹村新道を辿る 


野口五郎岳カール越しの水晶岳
 
一日目
加藤文太郎が辿った北鎌尾根・湯俣からのルートは未熟な私には辿れない。
登山口の雰囲気だけでも味わおうと相棒と二人湯俣温泉清嵐荘に向かう。
JRムーンライト信州で信濃大町着、タクシーで高瀬ダムに入る。
ダム湖に沿って延びる林道を一時間歩いてやっと登山道になる。
途中の名無避難小屋を覗くと抱いていたイメージからは格段にきれい、
相棒がノートに感動を書き込んだ。
清嵐荘のお風呂は良かったぁ~。“歩けなくなったら温泉”の有力候補だけれど高瀬ダムから歩いて三時間はネックね。
ところが「88歳よ、槍ヶ岳の展望とお風呂を入りに清嵐荘に来たの」「懐かしの山が見える松本に東京から引っ越してきたのよ」と話されるスーパーご婦人に出遇った。


二日目 湯俣岳、南真砂岳、野口五郎岳
4:45〝おばあさんの展望台"で焼ける槍を見ようと早めに竹村新道に入る。眼下に噴湯丘や深い谷の火山物質を溶かした清白い流れや崩壊地など躍動する自然を眺めながらつづれに切られた傾斜地を上っていく。
水俣川の上流に高度を上げながらピークを連ねる北鎌尾根が姿を現わす。
独標の大きい山体の右奥に槍ヶ岳、黒く沈んだ山体の穂先にいま朝日が射し
染む…そう!この展望が楽しみでおばあさんは三時間の道を歩いて来るのね!
登山道は広くなり、針葉樹の森へと入っていく。
広い森に二人きり、なんだか熊が気になって幾度も笛を吹く。
湯俣岳は樹林の中、登山道から奥に三角点とささやかな山頂標もあった。

南真砂岳

湯俣岳をトントコ下って登り返すと南真砂岳の稜線に出る。
途中雪渓があり乾いた喉とほてった体が喜ぶ。
花畑を行き登山道から5分も道を分けると南真砂岳山頂に着く。
硫黄岳に向かって延びる広い山頂からは槍ヶ岳が正面に見え、大天井岳と鷲羽岳の展望も素晴らしい。
この辺りから登山者に出会うようになる。自転車のお兄さんにはびっくり、「青い山 白いヤマ」のまきChinさんにもお会いする。



野口五郎岳に着くと真砂岳の雪渓で一緒に涼をとった二人連れと再会。
槍ヶ岳、鷲羽岳、黒岳、赤牛岳、水晶岳、薬師岳、五色が原、立山、船窪岳、針ノ木岳など全方位の展望を一緒に楽しむ。

三日目 三ツ岳
台風が発生したので船窪岳の予定を切り上げ、
翌日ブナ立尾根で七倉に下山、帰途に就いた。

2011-07-17~19 登山 

標高順位 89位南真砂岳2713m



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