フランス料理だったのか美味しかったのか料理のことは覚えていないが、二軒小屋までの難儀で遠かったことだけは記憶している。
今回は塩見岳から蝙蝠岳を経てその懐かしい路を辿る山旅。
伊那大島駅から鳥倉林道登山口までタクシーで入る。
駐車場にとめきれない車が路肩に溢れてお山は賑わっているよう。
翌20日幕場に明け方まで強く吹いていた風も出発の頃には弱まり天気は上々。
5:30塩見岳を目指す登山者の列に加わる。天狗岩岩稜帯には行列ができ、私たちも慎重に登る。
富士山がまるで羽衣にのってでもいるように宙にぽっかり浮いて美しい。
蝙蝠岳が早くおいでと長尾根に頭をもたげている。
喧噪の山頂から北股岳に下り、北へ向く仙塩尾根に分かれ南へ、蝙蝠尾根に乗る。
穏やかな岩屑の尾根は近いようで遠い。
びっしりと地を這うように生えているウラシマツツジとクロマメノキ。
吹きっ晒しの尾根では矮小化して地を這い風の抵抗をできるだけ受けまいとする植物の知恵。
アサマブドウとも呼ばれるクロマメの実はジューシーで美味しい。
真向いに、赤石山脈の山々にあって悪沢岳が他を制する迫力。
双耳峰は笊ケ岳。
振り返る塩見岳は兜の形に例えられる山容とは変わってその鉄兜を脱いだ武将のよう、肩ひじ張って堂々と。
富士山は七重八重山垣越しに聳え立ち、白峰も赤石も一睨み。
今は白峰の後に控える仙丈ケ岳に甲斐駒ケ岳、ずっと前に後ろに励まして貰った。
蝙蝠岳の山頂部は広くて天幕を張るにはうってつけだが水場がない。
徳右衛門岳から下山はずっと樹林帯の中を行き3時間で東俣林道に出会った。
懐かしの二軒小屋は様変わり、皇太子さま効果でおしゃれなリゾート地になっていた。
しかし登山道の辛さは健在。今度こそ出たと何度も騙されながら転付峠に。
その都度追い立てられるような落ち着かない時をうとうとと過ごす。
19日 5:51ー7:04八王子7:27ー上諏訪-伊那大島-鳥倉林道駐車場…13:30登山口13:45…16:30三伏峠(幕営)
20日 三伏峠5:30…6:30本田に山…8:20塩見小屋8:30…9:45塩見岳山頂10:05…10:30北俣岳分岐10:40…13:00蝙蝠岳13:30…16:30徳衛門岳(泊)
21日 徳衛門岳5:50…7:45東電管理小屋…8:55二軒小屋9:15 …11:00転付峠(伝付)・・・堀沢東電管理地芝生(幕営)
22日 幕営地5:40…8:05田代入口バス停…8:30新倉バス停9:52-10:55身延駅-小田原-自宅16:00
標高順位 16位塩見岳3047m/40位蝙蝠岳2865m
百名山 塩見岳100/62座
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