大正2年木曽駒ヶ岳で学校登山の大遭難事故が起きた。
新田次郎はこの遭難を小説「聖職の碑」に描いている。
西駒山荘から記念碑と将棋頭山に散策に出る。
95年の時を経て将棊頭山の山頂下稜線に遭難慰霊碑が建っている。
大きな自然石に「遭難記念碑」と刻まれた文字が読める。
慰霊でなく記念としたのは「記念」のことばに「決して忘れない」という思いを込めたのだそう…合掌。
広々として平坦な将棊頭山標高2730mの山頂からは中央アルプス、南アルプス、経ヶ岳や乗鞍岳、御嶽山など展望に恵まれというが、天候が荒れると吹きさらしの身を守る物は何もない。
訪れた日もガスの山頂で寒々しいばかりだった。
遭難の教訓から建てられた西駒山荘、94年の歴史ある石小屋造りです。
木曽駒ケ岳ロープウエイは最大5時間待ちと聞くこの時期、西駒山荘は4人と淋しい。
ぶどうの泉の水はうまいし、よくできた自慢のルートなんだが、「胸突八丁」とあるばかりに登山者に敬遠される。
ちょっと急なだけで歩けば100%名登山道だとわかって貰えるんだけどね…と嘆く小屋番さん。
その通り、よく整備されてとても歩き易い登山道でしたよ。
夕食は名物の西駒カレー(西駒マンカレー)。
朝食は肉じゃが、ひじき、かぼちゃの煮物、とろろ、炒り卵、すべて小屋番さんの手作りでした。
食器は渡された1枚の紙でふき取ってから下げます。
トイレは100円で袋を購入、使用後は小屋のダストボックスに捨てられる。
6:45木曽駒ケ岳へ、馬ノ背を行く。眼下に濃ケ池が光って見える。
8:30駒ケ岳.標高2956mに素晴らしい景色が拡がっていた。
御嶽山が、堂々と男性的な山容で孤高を誇っている。これから向かう三ノ沢岳は主稜線から離れて独立峰的雰囲気を漂わせ、ピラミダルに美しい。
宝剣岳を渋滞なく越えて、極楽平分岐を右に折れる。
グングン下る。上りに転ずると急な岩場を詰めケルンの広場に出て一段落する。
三ノ沢岳山頂.標高2846mには15人程がいて賑やか。案外人気の山のよう。
それもそのはず、適度なアップダウン、ハイマツと白い花こう岩の山肌、
三ノ沢カール、何処からか瀬音も聞こえる。
山頂もまた大石を積んで観覧席気分で雄大な御嶽山を眺める。
楽しい山の要素がいっぱい詰まった素晴らしい山に出会えた。
桂小場登山口9:25…10:25野田場…12:35津島様12:40…13:40西駒山荘
…遭難碑14:10…14:40将棊頭山14:45…西駒山荘(泊)
西駒山荘6:45…7:15八合目…8:30木曽駒ケ岳山頂8:40…9:20宝剣岳山頂9:25
…9:50三ノ沢岳分岐10:00…11:20三ノ沢岳11:30…12:50三ノ沢岳分岐13:00
…13:30千畳敷ロープウエイ乗り場14:07…帰宅
2009-10-10~11 登山
標高順位 25位木曽駒ヶ岳2956m /46位三ノ沢岳2846m /84位将棊頭山2730m
百名山 木曽駒ヶ岳100/64座標高順位 25位木曽駒ヶ岳2956m /46位三ノ沢岳2846m /84位将棊頭山2730m
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