2018年9月20日木曜日

鉢盛山 木曽川と信濃川2つの水系の源流の山




北アルプスの南端付近に、どっしりと鉢を盛り付けたような山容が、鉢盛山。
長野県松本地域と木曽地域を分ける境界の山で、木曽川水系と信濃川水系の最初の1滴がこの山で生まれる。


2018年09月18日(火)
【山名】鉢盛山標高2447㍍
【山域】北アルプス
【コースタイム】 09/17 自宅10:00-御殿場-東富士自動車道-御坂C-松本IC

                     -セブンイレブン赤松店ー黒川林道ゲート開錠ー15:15六兵衛小屋跡(幕営)
           09/18 六兵衛小屋 :30…6:00北アルプス展望…6:47(あきんど平支線)登口
                     …7:42波田町避難小屋…8:00きのこの道…8:14岳沢登山口分岐8:26
                     …9:31権現の庭…9:35鉢盛山山荘…9:45鉢盛山山頂・電波反射板10:30
                     …10:39権現の庭…11:47波田町避難小屋11:56…12:38林道登山口
                     …14:20六兵衛小屋跡14:40…19:30自宅

前日の17日に車でアプロ一チ。
木曽川、梓川支流の大白川・黒川、奈良川の支流の野俣川の4つの川の源頭の山だけに鉢盛山の森は奥深い。
朝日村の野俣沢林道と波田町の黒川林道、木祖村の味噌川林道をアプローチに夫々1つ登山ルートが拓かれている。
平成30年は、野俣沢林道の壁面崩落と路面の抜け落ちによる復旧工事で通行止めが続いており、味噌川林道ルートは一般登山道ではない為、私たちは、黒川林道からアキンド平登山口を利用した。
林道は施錠されていて、通行には鍵の貸し出しを申請するが、予約の必要はない。
セブンイレブン波田赤松店で黒川林道の鍵を借りる時、「熊と落石に注意するよう」
助言されたが、本当に石が落ちていたのにはギョッとした。


黒川林道は、新島々から入って幕営予定の六兵衛小屋跡まで標高差800㍍を
黒川沿いに走り、黒川の渓谷美を見ながら進んだ。
家を出てから5時間余り、午後3時過ぎに六兵衛小屋跡に着き、駐車場の上にせり出した石混じりの空き地に下草を敷いてテントを張り、18時にはシュラフに潜った。
仲間は、水量の多い川音に悩まされ、ティツシュの耳栓も利目がなかったと嘆いた。



18日は日の出とともに行動を開始。
九十九に切られた林道を歩いていくと、朝の陽に輝く北アルプスの山脈が忽然と現れたのには4人共大喜び、展望の山だからと晴れの日を待ったかいがあった。


標高差360㍍、変わりばえのしない景色をてくてく歩いて1時間25分、漸くアキンド平の登山口に着いて一息入れる。


登山口から先も4輪駆動車ならば通行可能なほど、林道並みの登山道が続く。
ただ、刈り払いされた笹が道に敷いて、案外歩きにくい。


1時間弱で波田町避難小屋に到着。
標高2064㍍の稜線は直ぐ、ここから本格的な登山道歩きが始まる。



雲海に浮かぶ山は、八ヶ岳連峰だろうか、この小屋で朝と晩の景色を見るのもよさそう。

穂高連峰と槍ケ岳。穂高連峰のひときわピラミダルナピークは前穂のようだ。


刈り払い笹の葉が登山道に重なって落ちているから、傾斜地では滑りそうで怖い。
深い森の木漏れ日が射す林床に名を知らない茸がいっぱい。



30分弱歩くと、現在閉鎖中の朝日村岳沢登山口から上って来る登山道が交わる。



展望が良いここで10分以上休憩、ヤマカン頼りの山座同定をし、小腹を満たす。

左手に八ヶ岳連峰だろうか、雲海に浮かんでいる。
正面の端正な峰は守屋山かしら。




シラビソの樹林帯の急坂を登りきると、猫の額ほどの湿地「権現の庭」を木道で渡る。



平坦な登山道を行くと朝日村の鉢盛山荘が見えてきた。
21号台風の影響か、倒木が小屋の前の登山道をふさいでいる。


 
鉢盛山に9時45分登頂。山座方位盤と1等三角点が据えられている。
山麓の雨ごいの山だそう、朝日村・波田町・木祖村・奈川村の祠がそれぞれの在所を向いて祀ってある。


さて、鉢盛山の真骨頂。
アルプスの展望が待つ、山頂北西の2基の電波反射塔が建つ草地へGO!
惜しいかな、乗鞍山は雲をかぶっている 。


御嶽山もたなびく雲がもこもこと湧いてきて、切れる気配がない。


穂高の峰々の左に控える焼岳。
雷鳥のサンクチャリがあるという南峰が近い。


そして穂高連峰と槍ケ岳。


笠ヶ岳も霞沢岳の奥にのぞいてる。


もう1度穂高連峰と槍ケ岳。
だんだん雲が湧いてきた。


草原に座った途端に足が攣って、どっちを向いても痛くて身動きが取れない。
どうやら立った方が楽のようなので脂汗を流して立ち上がると、徐々に治まった。
山頂には5分と居ないという仲間を説得して、1時間程ゆっくりした。
仲間も下山で、足が攣ったり持病がでたり、我々は鉢盛山を甘く見ていたようだ。
笹の藪漕ぎがなくて助かったと思ったけれど、滑らない様足元を注意しながらの歩きは案外ダメージが大きかったようで、今更ながら老いを感じた。



2018年9月15日土曜日

弘法山公園の野草ときのこ 仲夏~初秋

秦野市弘法山公園の、浅間山(標高196㍍)、権現山(標高243.5㍍)、弘法山(標高237㍍)と3つの山を巡りながら出合える自然が楽しい。
浅間山から富士山を展望


野の花が中休みする盛夏から初秋にかけては、枯葉や倒木の間から顔をのぞかせるきのこが可愛い
黄色いきのこが1本だけ、権現山に続く階段の踏み台の横腹に頭を起こしていた。
踏まれずに良く残っていることと関心したけど、翌日はなくなっていた。
名前はまだ判らない。


別の日に別の場所で見つけたやっぱり黄色いきのこ。
こちらは裏がスポンジ状で、イグチの仲間かなぁ?
きのこの同定はとても難しい。
裏も表も傘も柄も細い部分まで写真をとっておかないと無理のよう。
美しい!触れたらこわれそうで、写真は1枚だけ。


8月の下旬、まだ花は少ない。
ツルボとセンニンソウが咲いている。
ツルボは公園中の日当たりの良いあちこちに群生している。
9月第2週で漸く終盤。
花ことばは、「誰よりも強い味方」と聞いて心が動くが、繁茂ぶりを見ると庭に植えたものか、迷ってる。
キジカクシ科の多年生草。


センニンソウはキンポウゲ科のツル性多年生草。
流れ落ちる滝のように咲く姿に清涼感があって美しい。
そっくりの花をつけるボタンヅルは、葉が牡丹の葉に似ているので区別できる。
果実をおおう白い毛が仙人の髭を思わせることからセンニンソウの名前がついた。


露草はツユクサ科の1年生草。
花期は長いけれど花は短命で、朝咲いた花は、午前中でしぼんでしまう。
名前はそこから朝露を連想させる露の草から付いた。


ノカンゾウ ユリ科の多年生草。
1輪だけ咲いていた。
薬(不眠症、むくみ)や食料として昔から利用されてきた。


弘法山公園は、随所にしっかりした指導標がある。


水飲み場とトイレは3ヵ所づつあり、公園中整備がゆき届いているので安心して利用できる。
今朝もトイレを掃除する人に出会った。


8月末、男坂の途中で小さな花びらが反り返った雰囲気のある花に出逢った。
花のない時期だったので何か咲いていないかと、目を凝らしたのが良かった。
ワクワクしながら調べると、ヒヨドリジョウゴの花だった。
鈴なりの小さなホウズキみたいな真っ赤な実は、冬枯れの野で美しく目にしたことがあるが、花もこんなに魅力的だとは知らなかった。
ナス科多年生のツル植物。


山腹の市道に降り西に進むと、権現山の鞍部と富士見の湯方面
への分岐に園芸種(ミックスフラワー)の花野がある。
見頃は6月頃だが、訪れた9月初旬は、エノコロ草の草原に花期の長いキバナコスモスが秋の風情を漂わせていた。
周りには蜂や蝶々、トンボ、上空には猛禽類も飛んでいて、展望もそこそこあって気持ちの良い所だ。


浅間山の登りで、探鳥帰りの常連さんに出会って、
センダイムシクイの写真を見せて貰った。
のぞき窓から見つめる辛抱強い人の脇を通って、ヒヨドリジョウゴの花を見に行くが、今日は先日の精彩を欠いていた。


そのまま男坂を下って、女坂を登り返し始めると、林の縁にタムラソウとオトコエシが並んで咲いていた。


オトコエシ、スイカズラ科の多年生草。
9月に入ると白い散房状の花を咲かせる姿が一気に増して、弘法山公園では幅を利かせている様子。


タムラソウ、キク科の多年生草。
夏花のアザミに変わって秋はタムラソウが咲き始める。
林の縁など木漏れ日の差す場所でよく見かける。
スラリと伸びた茎の先で枝分かれして、赤紫の花を咲かせる様は、アザミのように棘がないからか、優しい感じで木漏れ日が良く似合う。

紅葉し始める気の早い向きも現れて、本格的な秋へと傾斜していく弘法山公園。
弘法山のきのこたちをもう少し紹介。
馬場道に下る階段脇に真っ赤なきのこ。
ヒイロタケのようですが定かではない。
ヒイロタケなら食用には適さないとあるが、染料としてはどうだろう。
桜の木に派生する確率が高いとか、香りもいいかもしれない、煮出してみたい誘惑に駆られる。


このきのこも名前が判らない。
母亀の上に子亀のごとき、きのこの傘の表面に乗っかっているのは子供のきのこ、とすると母きのこはかなりの老菌、わかりっこないなぁ。


ドクツルタケ?
怖いもの見たさに近よって、柄が長いので上向きアングル写真にしたら、チュチュを着たバレリーナみたい。
ドクツルタケならば死亡するほどの猛毒をもったきのこらしい。
妖しいまでに清楚な姿に惑わされないよう。



7月の初めに顔を出して一旦消えたタマゴタケが、また出てきた。
このきのこは、食べたことがある。
出汁が良く出るという人、バター焼きが美味しいという人、わたしの住む地域では、人気のきのこだけれど、あえて食べたいとは思わない。



このきのこも判らない。
2個あったので1個を裏返して見たところ、ちょっと色が変わったような気もしたが、はて!。(善波峠近くで)


キキョウ科の多年生草。
秋のおとづれを告げる花の1つツリガネニンジン。
秦野では路傍で見かけるが、弘法山には何故か少ないし、か細い個体ばかり。


ワレモコウ(吾亦紅)、バラ科の多年生草。
花は7月から咲き始めて、上から下へと咲き、写真は下まで咲ききった、ガクの状態。
普通は楕円形が多いが、弘法山では円形に近い形が多い。


キツネノマゴ キツネノマゴ科1年生草。
身近などこにでもある地味な植物、じっと見たことはなかったが、愛嬌のある可愛い花だ。
茎の断面が正方形をしているそう。


ヌスビトハギ マメ科の多年生草。
可憐な花におよそ似つかわしくない名前は、下の写真の
カマキリの鎌のような果実に由来する。
実の形が盗人の忍び足に似ているからとか、知らない間に服や動物について盗人のようだからとか、もう少し配慮ある名前を付けてほしかった。


シラヤマギク キク科
花弁と花弁の間に隙間があって、花弁がまばらにつく特徴があるので、他の野菊とは区別がつけ易い。



ヤマホトトギス ユリ科 多年生草。
6枚の花弁が下に大きく反り返るのが特徴。
仲間ののヤマジノホトトギスは花弁が平開し反り返らない。




ヤマトシジミがコマツナギの花にとまっていた。



センチコガネムシ(雪隠黄金虫)
この甲虫は、金赤色から青紫色まで色彩の変化に富んで、美しいが、糞や動物の死骸、腐ったきのこなどを食べるコガネムシ。
綺麗な色に惑わされて触ったらダメでした~ぁ~。


昨秋の船形山登山で、天然のナメタケを採取してから、山のきのこが目にとまる様になった。
普段、椎茸や舞茸など栽培茸しか食べてないし、松茸は高いから手が出せないしで、天然ナメコは実に美味しかった。


きのこの事を知らないで「きのこは毒が怖いから」と食べることを前提にした、きのこを警戒する可笑しさに気づいた。
花を観賞するようにきのこを鑑賞できるといい。
ドクツルタケのような猛毒を忍ばせるきのこは覚えることにしよう。