笹ヶ峰の三山に上ります。
土小屋から瓶ヶ森林道に入るとシラサ峠まで行く間に石鎚山東面の姿が美しく望める場所があります。
昨日はここで、直角三角形に右に片流れする石鎚山が朝の光に浮かびあがる姿を眺めて、
土小屋に向かったのですが、きょうは期待の展望はガスの中です。
瓶ヶ森(標高1896m)の広い登山口駐車場に車を停めて石畳の登山道を上って行きます。
すぐに右に男山の分岐が出てきますが直進して氷見二千石原に入っていきます。
ガスが、時々一部分だけ切れて緑濃い笹の原を垣間見せますが、またすぐに閉じてしまいます。
氷見二千石原を横切って瓶ヶ森ヒュッテの方へ進むとヒュッテの手前で女岳への縦道が出てきたので、
ヒュッテには寄らないで手前の縦道を辿ります。
瓶ヶ森とは水瓶の森という意味もあるのでしょうか、登山道は登山者の踏み荒しの後を雨が削った削道が散見され、心が痛みます。
女岳山頂には若者が一人、真白く霜が降りてピーンと冷え切った冷気の中に、テルモスを持って立っていました。「さっきから霧の晴れるのを待っているのだけれど、冷え切ってしまって...」と言って諦めて縦走路の方に去りました。
邪魔をしてしまったかなぁ?私は稜線を男岳へ辿ります。
女岳の山頂直下左に笹ヶ峰への縦走路が出ています。この縦走路は石鎚山から赤石まで延びているそうです。この稜線は愛媛と高知の県境尾根だそうですが、西面の平坦な氷見二千石原に比べ東面は切れ落ちています。
女岳には祠と三角点がありましたが、男岳には祠が二つそれぞれ権現様が祀られていました。
男岳に移る間も氷見二千石原も展望も瓶ヶ森は沈黙したままでした。
私も諦めて男岳から下山することにします。
登山時間も1時間30分位で、いつでも気軽に上れる山ということですが、
氷見二千石原や石鎚山、四国の山の展望や景観は素晴らしいそうです。
瓶ヶ森ヒュッテや私が立ち寄らなかった瓶壺と呼ばれる湧水池やキャンプ場もあります。
よく晴れた日に訪ねたい山でした。
駐車場に戻って次は伊予富士に向かいます。
一昨夜はガスが出て怖い思いをした瓶ヶ森林道でしたが、
きょうは瓶ヶ森林道のおかげで瓶ヶ森も伊予富士も手軽に登ることができます。
瓶ヶ森を下山すると、20分くらい東に走って伊予富士登山口の広げられた路肩に駐車しました。
もう1台車が着いて単独の男性が先に出発していきました。
取り付きの梯子を上って林道に橋を架ける小さな沢を横切ります。
一面のササ原に切られた登山道です。
笹に貼りついていた霧が朝陽に融けてズボンが瞬く間にビショ濡れになりました。
トラバースしながら西へ東黒森との鞍部まで進んでから今度は東に方向転換して伊予富士に向います。
登山道は一旦稜線に出たところから南斜面をトラバースしていきます。次第に右下がりの傾斜がきつくなって稜線に出るのかと思ったのですが、稜線から少し南の下がったところを行くようです。
稜線は西条方面から吹き上げる風が強いのかもしれません。
ガスで周辺の展望も利かないので登山道から外れない様に足元に目を配って辿ります。
露出した岩を過ぎ登山道が縦方向に変わるとトラロープも出てきて稜線に出ました。
稜線歩きを少しで伊予富士山頂に出ました。
透かし彫りの山頂表と三角点が並んで立っていました。
先に出ていった登山者が山頂で待ってくれていました。互いに写真を撮り合います。
展望はないし寒いしで二人一緒に山頂を後にします。
前後して東黒森の鞍部まで下ってくると男性は東黒森に寄っていくといいます。
時間を見ると9時過ぎ、まだ余裕があるので私も一緒することにしました。
伊予富士とは逆に分岐を西に稜線通しに進むとすぐに山頂に到着しました。
松や杉に覆われた濃い色の山を黒森と呼ぶそうですが、山頂は一面のササ原に覆われていました。
瓶ガ森林道が通る標高1600mより下は黒森の名にふさわしいクロキの森が広がっているそうです。
2時間15分ぐらいで伊予富士(伊予三山の一つ)と黒森の周回が終りました。
三百名山 瓶ヶ森100/21座 伊予富士100/22座
2010-11-15 登山
つづく
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