2012年6月12日火曜日

初夏  尾瀬 燧ケ岳


御池から1時間で広沢田代に着く。
標高1750㍍の高層湿原はまだ褐色の装い。
雪解け水がチロチロと注ぎ込む水溜りに気の早い水芭蕉が一株。
小さな命が次から次へと咲き競う華やぎにはまだしばらくかかりそう。




熊沢田代の登りは案外急でジグを切る。
ベンチで大休止していると地元の男性が追いついてきて、ひとしきり語らう。





グラビァに紹介される、木道が延びる風景は雪原に沈んでいる。
先に行った男性のトレースを追う。





振り返る景色、熊沢田代、会津駒ヶ岳。
喘ぎながらも山に登る喜びを感じるひと時。





俎嵓に11:00到着。

尾瀬沼を見下ろし、
双耳峰の柴安嵓の左右に本白根山・至仏山、平が岳、上越の山脈みも並ぶ。



件の男性が大清水に下って行くと、また一人単独行が登ってきた。
20分、長居したので彼に山頂を明け渡し柴安嵓に向かうことにする。


アイゼンをつけて雪壁を登る。
階段状に刻まれたトレースを有難く使わせてもらう。




柴安嵓の石積みの山頂を二人で独占、ゆっくり空腹を満たして雪渓の下りに備える。





廃道となった温泉小屋ルートの分岐を見送ると登山道は急な下りとなり雪が出てきた。
アイゼンをつけずにそのまま大岩のホールドを頼りに下ると右に入るトレースに誘われる。
雪渓の降り口にしては急すぎる。
3メートルほど戻ると…雪が切れた辺りに夏道が覗いていた。


雪渓は荒れていた。雪崩の跡や、大きなスノーブロックが転がる狭い谷。
一人では心細かったはず、Msanに一緒に歩いて貰って心強かった。



谷の左右からの落下物が気になって落ち着かず、ともすると早足になる。
歩きを楽しむ余裕がないので1時間30分の雪渓歩きが長く感じられた。
雪渓を離れると20分で木道に出て見晴に14:30到着。


緊張の糸が緩んだところにもってきて、赤田代に誕生間もないちいっちゃな水芭蕉がそれはそれは可愛くて…木道に座り込んで眺めたり写真を撮ったり、温泉小屋まで1時間もかかってしまった。



赤田代の最奥にある温泉小屋   

百名山 100/87座

2012-06-05登山








0 件のコメント:

コメントを投稿