勝沼の南部から東部にかけては、柏尾山、剣ヶ峰、甲州高尾山、棚横手、宮宕山
と連なる山岳地帯です。
山名は昭文社版マップ(大菩薩嶺)によりますが、甲州高尾山は地形図では宮宕山(1091.9m)、宮宕山は大滝山と表記されていて、いささかややこしいのです。
一般的には昭文社版の甲州高尾山が通用しているようなので、ならいます。
2016年04月02日
【山名】甲州高尾山標高1091.9m 棚横手標高1305.2m
【山域】中央沿線の山
【コースタイム】大滝不動尊登山口9:45…9:50大滝不動尊本堂…10:20四差路
…10:48稜線…11:15棚横手11:53…富士見台12:19
…12:56甲州高尾山13:06…大滝不動尊分岐14:10
…四差路14:25…14:47大滝不動尊登山口
車で入れる大滝不動尊奥ノ院の登山口からスタートです。
モミ・ツガの原生林に落差140mの男滝をはじめ大小の滝が落ちる修験霊場へ
仁王門をくぐります。
石段をのぼって行くと本堂の裏手に大滝が見えてきます。
本堂の右脇から遊歩道に入り暫く急登して平坦な杉林の中を行きます。
菱山深沢林道が出合う4差路に出ます。
Uターンするように林道を東に進むと10分程で右の分岐を山道に入ります。
尾根に出た所が富士見台と棚横手(地形図は棚横手山と表記)の分岐で、殺風景な枯野の連らなりを目の当たりにします。
平成2年から平成21年の間に4度山火事に見舞われ、稜線の東側から南側一帯が焼け野原になったそうですが、今では植林されたクヌギやコナラが1m以上に育っています。
棚横手の登り、前を行く仲間が、イガ状の球形の殻斗のようなものを見つけて、
「ねぇ、これアザミの咲がらかしら?」と聞いてきました。「病気かもしれないね」。
判らないので帰ってから調べると、「クヌギエダイガフシ」という虫えい(虫瘤)でした。他の山でこの種のこれ程たくさんの虫えいを見たことがなく、クヌギエダイガタマバチには、山火事がもたらした「幼木の新しい枝の芽」が産卵の大事な要素のようです。
「醍醐山を愛する会」の啓発活動
醍醐山の山名は全国に京都と下部温泉の2山のみで他にはなく、とりわけ下部温泉の醍醐山は、スカイツリーと同じ高さであることから今や京都を凌ぐ知名度だとか、ブログやフェイスブックの訪問者も続伸中だそうです。
棚横手(中央)
八ヶ岳は雲の彼方
富士見台から甲州高尾山へ稜線歩き
来た道を富士見台と棚横手の分岐まで戻って甲州高尾山に向かいます。
稜線通しに登って富士見台へ、眼下に南側の山腹を巻く林道が甲州高尾山方面へと続いているのが見えます。
緩やかな尾根がしばらく続いて、尾根が右に向きを変え、アップダウンを2度ほど繰り返えすと甲州高尾山の山頂標がある山頂に立ちます。
棚横手は吹き抜ける風が冷たくて震える寒さでしたが、甲州高尾山はうって変わって暖かです。
コーヒーを淹れましょうということになり、甲府市街地を眺めながらのんびりしました。
きょうは剣ヶ峰には上らずに元来た道を大滝不動尊に戻ります。
尾根が向きを変える手前、大滝不動尊の指導標に従ってショートカットをします。
北西側のこの谷あいは火事から免れた様子で雑木林が豊かです。
落葉をさわさわと踏みしめ、カタクリや檀香梅を愛で芳しい香りに包まれて下ります。
甲州随一の大善寺を拝観しました。
桧皮葺の大屋根に気高さを感じます。
甲州高尾山からこのお寺に降りてこられたのですが、車を使ったアプローチだとスタート地点に戻らなくてはならないのが残念です。
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