2014年9月3日水曜日

2014夏 花めぐり

コフーロ(フーロ科フウロ属)白花のゲンノショウコに似ていますが、花がゲンノショウコより小さく、
葉が付け根まで完全に3つに裂ける点がゲンノショウコとの大きな違いです。


赤紫のゲンノショウコ(アカバナゲンノショウコ)が直径1㎝~1.5cmの小さな花をつけて咲いていました。
胃腸の生薬で「実際に効く・現の証拠」から命名されだそうです。


ハクサンフーロ(フウロ科フウロ属の多年草)。花はゲンノショウコに比べると2.5cm~3cmと倍の大きさです。
山の花というイメージがあり、この花に出会うと、山に来られて良かったと思います。


ツルアリドオシ(アカネ科ツルアリドオシ属) 花は茎の先に2個づつ並んで咲きます。
2つの花から1つの丸い実ができて、赤く熟した実には2つの花のあとがちゃんと残っています。


メアカンフスマ(ナデシコ科ノミノツヅリ属) 露を帯びた5枚の白い花弁が爽やかです。
肉厚の葉に生えた縮毛は光の加減で白く輝いて独特の葉の色をしているので、遠くからでもメアカンフスマだと判ります。



ミヤマママコナ(ハマウツボ科) 変種がおおくて見分けが難しいママコナです。
花の色が紅紫色で、花弁の下唇の盛り上がったところが白いこと、葉にトゲ状の鋸歯がないことなど
ミヤマママコナではないかと思います。
初めて北アルプスに上った時、飛越新道の長い下りでずっと咲いていて、励まされた思い出があります。


ミヤマコゴメグサ(ゴマノハグサ科の一年草)訪れた時が最盛期だったようで、登山道で一番目立っていました。
群がって咲く姿は白や黄色や緑や紫のビーズを散りばめたよう、懐かしい思いに立ち止まらずにはいられませ。


ミソガワソウ(シソ科イヌハッカ属の多年草) 亜高山の湿った草地や沢筋でよく見かけます。
この花が咲くころ、アルプスの稜線は日ごと秋の気配を感じるようになります。
花言葉は「物思い」、夏から秋へ、季節の移ろいに物思う頃です。


ムシトリスミレ(タヌキモ科ムシトリスミレ属の食虫植物) 葉に粘液があり虫を捉えて養分にします。
花がスミレに似ているのでこの名がありますが、同属の日本の固有種はコウシンソウです。
コウシンソウにはいつか会いたいと思いながらなかなか果たせずにいます。


タテヤマリンドウ(リンドウ科リンドウ属の越年草) 高山帯の湿地に生えています。
草原の中で見逃してしまいそう、1~2センチの小さな花を、日が当たっている時だけ開きます。
明るい感じを抱かせる花ですから出会えるといつもにっこり笑顔になれます。


ソバナ(キキョウ科ツリガネニンジン属) 「岨花」と書きます。
ツリガネニンジンのように、花柱は花冠より突き出ることがなく花の先が広がっているのでソバナと分かります。
渓谷などの切り立った崖(岨)に咲く若芽が食用になる菜という意味だそうです。
名前の由来には諸説があるようですが、美しい淡青紫色の花を思って若菜をいただく、贅沢ですね。


ハクサンオミナエシ(オミナエシ科)
黄色の小さい花を茎の先にたくさんつけて枝を幾つも分岐して広げます。

仲間のチシマキンレイカをトムラウシ山で見たのが最初で、膨らんだ蕾が金の鈴を思わせて
金鈴花という名前がぴったりだと感心しました。


イワオトギリ(オトギリソウ科の多年草)高山でなくても見られるオトギリソウの高山型です。
シナノオトギリと見分けにくいのですが、よく言われる黒点が葉の縁に見られないのでイワオトギリと同定しました。
全草を日干しにしたものを煎じて患部に塗ると止血、腫れ物などに効果があると言われています。


エゾシオガマ(ゴマノハグサ科シオガマギク属)半寄生の多年草で本州中部以北の高山に分布しています。
淡いクリーム色の花を鎌の形状に横を向いてつけるので上からみると巴を描いて見えます。
花は下から上に向かって順に咲いていき、細長い三角形の葉には鋸歯があり互生しています。
裸地に近い条件をもいとわない様で写真の群生も登山道の際にありました。
面白い花姿をしているのですが、上品な花です。


2014/09/03 記





 
 

0 件のコメント:

コメントを投稿