2013年6月24日月曜日

奥羽山脈真昼山地 和賀山塊 薬師岳・和賀岳


以前から気になっていた和賀岳でしたが、山の深さや熊の脅威を考えると決心がつきかねていました。
山に行けない事情が続いて行きたいと思う山を調べる日々でしたが、5月に入り友達から神室連峰縦走の誘いを受け、事情も幾分好転したことから、思い切って和賀岳・真昼岳を追加して出掛けることにしました。
入梅の空模様は気にかかりましたが、雨に洗われるブナもまた一興と痩せ我慢をすることにしました。



和賀岳の登山口は秋田県大仙市真木林道の甘露水口。
冷たくて名のごとく甘味のあるおいしい水です。“山頂でコーヒーを”の誘惑が頭をもたげ、余分に担ぎます。


チゴユリ
ユキザサ
ミヤマナルコユリ

 サンカヨウ
ヒメタケシマラン
ウワミズザクラ
 

登山道は腐葉土の適度な傾斜が足にやさしく、足元を彩る花も豊かです。



杉の植林地を過ぎるとブナとミズナラの混成林に変わりミズナラの巨木に出会いました。
直太郎と名前の付いたブナの巨木があるそうですが、プラスチックのプレートを銜えたこの木が直太郎でしょうか!

滝倉で小さい沢を渡ると傾斜がついてやがて登山道は九十九折に、これまでのブナ占有林に変わって
ダケカンバなど矮小木が目立つようになります。



イワカガミやマイヅルソウといった高山植物も現れ、頻繁に撮影タイムです。



主稜線に出て薬師岳が初めて顔を見せますが、すぐにガスに隠れてしまいました。
前二日間の神室連峰では展望のない稜線歩きに終始したので、せめて今日はの願い・・・。
30分の予定オーバーで薬師岳山頂に9:00到着。
薬師平のニッコウキスゲはまだ固い蕾。
それでも気の早い一株がオレンジ色の一輪を咲かせて待っていてくれました。(復路にて撮影)



気温が上昇しているようで残雪からの上昇気流が展望を奪います。
道草をそそのかすミネザクラやシラネアオイ、スミレサイシン、コバイケイソウ、チングルマといった豊富な高山植物に和賀岳へなかなか届きません。
下山口に14:30と約束して車を頼んであるので気のもめるところです。



遅くまで雪が残っていたのでしょう、ミツバオウレンやチングルマ、イワイチョウが咲き始めていました。



山頂間近になってからガスがスーッと切れていき、展望が広がり初めました。



 
山頂北面と西面を埋めるニッコウキスゲはまだ蕾もわずかしか育っていません。
開花まではまだ1か月程かかるのでしょうか。



 
岩手山、秋田駒ヶ岳、神室連峰、真昼山地の広がる展望、ひときわ目を引くあの鋭鋒は羽後朝日岳。
羽後朝日岳ですかぁ・・・白岩岳、羽後朝日岳と北上する山稜に日本一のブナをはじめとしてクリ、ミズナラ
といった巨木があるのだそうです。




山頂まで折角担いできた甘露水ですが、コーヒーは時間がないからとコッッフェルを上げてくれたBBちゃんに断わられます。
それはないでしょう、ケーキもあるのだから…懇願してやっと熱いコーヒを淹れてもらえました。
おかげで下山は途中から一人先行して駆け下る羽目に。




往路ではガスの中だった展望がすっきり、美しいシャチ模様を眺めます。
手前から小杉山、小鷲倉、和賀岳。




薬師岳の左に明日上る真昼岳や昨日歩いた神室連峰が見えてきました。


シラネアオイ

この色のシラネアオイが好き

 
ナエバキスミレ

ハクサンチドリ 
アカモノ
スミレサイシン


和賀岳に登ってみて、上る以前に増して興味尽きない山塊であることを知りました。
またいつの日か訪れることができたらいいなと静かな展望に夢をはせました。


甘露水6:05…6:40ブナ平6:45…滝倉7:10…8:55薬師岳9:05…9:42小杉分岐9:50
 …10:24小鷲倉10:30…11:00和賀岳山頂11:30…14:30甘露水駐車場15:10=宿

2013-06-17 登山

二百名山100/65座




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