小仏川の左岸に切られた登山道にもたくさんの花が咲いていました。
朝の予定を一時間繰り上げて家を出てきたというのに花に見とれて、もうこんな時間!
さすが《花の百名山》高尾山です。
三種類のウグイスカグラがあるそうです。ヤマウグイスカグラとミヤマウグイスカグラには細い毛が密生しているとか、
ということはこちらは、一番数が少ない「ウグイスカグラ」のようです。
ちょうどマッチ棒の頭くらいの大きさでチュウーリップ状の花を付けるヒメニラはそこにあるとわかっていなければ
とても探し出せません。写真に撮るにもピントがなかなか合わなくて苦労します。
こちらもピントが合わない代表選手ヒメウズです。きようもぶれてしまいました。
本当なら出したくないのですが、いつか鮮明な画像に差し替えられる日がきますように、願いを込めて!
小さくて清楚で爽やかなキバナノアマナ、初めて見ました。中部地方以西ではほとんど見られないと聞いて納得です。
花の華やかさと大きさの割には葉がきゃしゃで、花に比べて葉が立派なヒメニラとは逆の現象で面白いと思いました。
この時期は小さい花が多くて、可愛い可愛いを言い続けて花めぐりです。
トウゴクサバノオも直径5ミリ程の可愛い花です。西国サバノオも見てみたいですね。
ユリワサビは今が旬です。本来は湿ったところが好みなのでしょうが高尾山では沢でも土手でも
大繁殖していますが、群落はつくらないようです。
エイザンスミレとヒカゲスミレの交雑種、スワスミレが咲いていました。遺伝子が交じり合うことの不思議さ、不思議な存在感を感じます。一代限り!それとも結実するのでしょうか?
コチャルメルソウは地味だけれどよく見ると精巧な造形です。日影沢に小群生していました。
旬といえばカントウミヤマカタバミも旬です。
光にあったるとラメを被ったようにきらきらと輝いて清楚な中にも華があります。
2013-03-29 散策
2013年3月31日日曜日
高尾山花散策 2
2013年3月30日土曜日
高尾山花散策 1
去年高尾山で初めて出会ったハナネコノメ。
今年も会いたいと思いながらままならぬ日が過ぎていきました。
しかし、ここへきて私の周りにも明るい春の日差しが届くようになりました。
満を持して高尾山にお出かけです。
スタートは高尾山口から6号路で高尾山山頂に上ります。待望のハナネコノメが登場しました。
ほとんどは盛りを過ぎていましたが、赤い葯を落とさずに待っていてくれたのんびり屋さんもいて、感激です。
緩やかに上って鹿と修行僧伝説の琵琶滝を眺めます。
どなたが命名したのか、植物の名前にはまれに合点がいかない名前に出会うことがあります。
牧野富太郎博士が箱根の乙女峠で発見して命名したそうですが、清楚な乙女らしさが匂うようです。
アカネスミレかもしれませんが、アカネスミレには細かい毛があるとのことなのででオカスミレではないかと。
ヒカゲスミレとタカオスミレは同じ品種です。タカオスミレの葉の色は暗褐色でヒカゲスミレはきれいな緑色です。
6号路はエイザンスミレが多く咲いていました。こちらは色の濃い個体です。
高尾はスミレの宝庫だそうですが、中でもナガバノスミレサイシンが一番多く咲いていました。
花色は白から青まで個性豊かです。魅力的なスミレです。
私たちはヒゴスミレを探します。4差路を過ぎてすぐにたくさん咲いていました。
高尾山口駅に9時到着、1:30のコースタイムを2倍の3時間かけてようやく山頂に着きました。
山頂のベンチでお昼をとってから4号路といろはの森コースで日影キャンプ場に下りました。
優しいピンクがかった花色に見いってしまいました。
いろはの森コースもヒナスミレやナガバノスミレサイシン、ミヤマカタバミが群生していました。
日影林道で探し物、どこにでもある花なのですが、突然変異で珍しい花になりました。
探し物に手間取って、JR高尾駅18時前の電車に乗りましたが、ずいぶん日が長くなりました。
2013-03-29 散策
今年も会いたいと思いながらままならぬ日が過ぎていきました。
しかし、ここへきて私の周りにも明るい春の日差しが届くようになりました。
満を持して高尾山にお出かけです。
スタートは高尾山口から6号路で高尾山山頂に上ります。待望のハナネコノメが登場しました。
ほとんどは盛りを過ぎていましたが、赤い葯を落とさずに待っていてくれたのんびり屋さんもいて、感激です。
緩やかに上って鹿と修行僧伝説の琵琶滝を眺めます。
ヨゴレネコノメソウ |
オトメスミレ |
オカスミレ |
ヒカゲスミレ |
タカオスミレ |
6号路はエイザンスミレが多く咲いていました。こちらは色の濃い個体です。
シロバナナガバノスミレサイシン |
登山道の端に咲いていた1株。登山者に泥をはねられるのでしょうか、健気さに免じて! |
高尾はスミレの宝庫だそうですが、中でもナガバノスミレサイシンが一番多く咲いていました。
花色は白から青まで個性豊かです。魅力的なスミレです。
私たちはヒゴスミレを探します。4差路を過ぎてすぐにたくさん咲いていました。
高尾山口駅に9時到着、1:30のコースタイムを2倍の3時間かけてようやく山頂に着きました。
山頂のベンチでお昼をとってから4号路といろはの森コースで日影キャンプ場に下りました。
マルバスミレ |
ヒナスミレ |
日影林道で探し物、どこにでもある花なのですが、突然変異で珍しい花になりました。
探し物に手間取って、JR高尾駅18時前の電車に乗りましたが、ずいぶん日が長くなりました。
2013-03-29 散策
2013年3月19日火曜日
越後駒ヶ岳
普通列車を小出駅で降りると、歩いて数分で魚野川に出ます。
雪解げの水を満々と抱いて魚野川は大河信濃川に注ぎ込んでいます。
魚野川にかけられた橋の上から上流の正面に雪化粧した越後駒ヶ岳の大展望が広がります。
八海山、中岳と並ぶ越後三山の一つに数えられ、日本百名山にも挙げられる越後駒ヶ岳です。
標高は2003mと高くはないのですが、駒の湯からの標高差は1600mあります。
待ちかねていた昆虫が蜜を吸いに、イワウチワも花粉をたっぷり着けてもらって幸せな共存です。
今年は例年にない豪雪に閉じ込められたはずなのに植物は季節を違えず、雪椿・ムシカリ・タムシバの
赤い花白い花が残雪に彩りを添えます。
ゆっくり写真を撮りながら登っていきます。
雪のついた小倉山の急斜面、どこを登るのかなぁと思って見上げるとトレースは直登しています。
百草池のあたりで休憩、池は雪に潜って雪の原です。
辺りの雑木は梢まで雪に埋まり縮こまって吹く風を凌いでいます。
駒ケ岳のどっしりとした山容に届くには、もう一踏ん張りが必要です。
岩がごろごろ転がっていた印象の前岳の上りは、雪でならされて凹凸はありませんが、
傾斜が急なので滑らかな分ズルッとよく滑ります。
ゆくっりゆっくり足を運びますが、息切れしそうなくらい急です。
一時間かかってやっと傾斜が緩み一息つきます。
もう一回クラックが走る急斜面、胸突き八丁を凌げば駒の小屋が立つ肩に出ます。
ザックを小屋前にデポして山頂に向かいます。
巻機山、荒沢岳、守門岳、浅草岳、平ヶ岳、中岳、八海山、燧岳などぐるりと山に取り囲まれます。
風が強くなったのを潮に駒の小屋に下ります。
今宵は2階のヤングパーティと我々の2組だけなので1階と2階をそれぞれ占有します。
夜半に激しい風雨に見舞われたのですが、翌朝は快晴の空が広がりました。
巻機や荒沢の大展望を楽しみながら駒の湯に下りました。
5/06 自宅7:30=横浜9:43(湘南新宿ライン)=高崎=湯沢=15:00小出
5/07 小出―タクシー=駒の湯6:33…吊橋6:42…7:07①P
…7:39越後駒を見ながら…9:32栗の木ノ頭10:03
…小倉山10:20~10:42…11:24百草の池
11:45
…12:35前駒ケ岳12:45…13:15駒の小屋…13:40駒ヶ岳山頂14:00…14:10駒の小屋 (泊)
5/08 起床5:44…6:55百草の池…6:57小倉山7:17…8:11イワウチワ…9:00ブナ…10:15駒の湯
2011-05-06~08 登山
百名山100/49座(1回目2008/10/18)
2013年3月12日火曜日
頸城山域3 雨飾山
水芭蕉の頃、雨飾山を訪ねた。
山名がロマンチックで美しいフレーズのこの山は、名前に負けない美しい山だった。
小谷温泉雨飾高原キャンプ場迄車でアプローチ。
仲間と語らい、北アルプスの眺めを楽しみ、長い道中も楽しかった。
山毛欅の木陰に入る。胸いっぱい澄んだ空気を吸い込んでリラックス,楽しい山旅を体感!
あぁ、この景色が見たかった!
岩菅沢の残雪を踏み頭上に布団菱を仰ぐ,
残雪が融ける際から新しい芽が吹いて花邑ができていく。
白い水芭蕉・薄紫のシラネアオイ・赤紫のカタクリ・黄色いキンバイソウ・桃色ショウジョウバカマ、若々しい命に溢れていた。
遠景の金山と奥に頭を出した焼山,この景色も見たかった!
眺めるだけでこのワクワク感,正面は火打山と妙高山,視線は金山と焼山に。
山頂の展望がまた楽しい。
青い空・青い海・白い峰。
梅雨のこの日、快晴に恵まれたことを感謝しよう。
北に、糸魚川の沖日本海に浮かぶのは能登半島。
後立山の白き峰々、振り返って大好きな焼山と頸城の峰々。
きょうの山旅の幸せを山頂に祀られた山神様に手を合わせる。
ゼブラ模様の金山を眺めながら登山口に下る。
6/5自宅8:08=14:30雨飾高原(テント泊)
6/6小谷雨飾高原登山口5:55…6:07水芭蕉の木道…6:22衣服調整…6:30ぶな平
…7:28枝沢の雪渓…岩菅沢8:10…笹平…山頂往路下山14:40
2009-06-05~06 登山
百名山100/73座
山名がロマンチックで美しいフレーズのこの山は、名前に負けない美しい山だった。
小谷温泉雨飾高原キャンプ場迄車でアプローチ。
仲間と語らい、北アルプスの眺めを楽しみ、長い道中も楽しかった。
山毛欅の木陰に入る。胸いっぱい澄んだ空気を吸い込んでリラックス,楽しい山旅を体感!
あぁ、この景色が見たかった!
岩菅沢の残雪を踏み頭上に布団菱を仰ぐ,
残雪が融ける際から新しい芽が吹いて花邑ができていく。
白い水芭蕉・薄紫のシラネアオイ・赤紫のカタクリ・黄色いキンバイソウ・桃色ショウジョウバカマ、若々しい命に溢れていた。
遠景の金山と奥に頭を出した焼山,この景色も見たかった!
眺めるだけでこのワクワク感,正面は火打山と妙高山,視線は金山と焼山に。
山頂の展望がまた楽しい。
青い空・青い海・白い峰。
梅雨のこの日、快晴に恵まれたことを感謝しよう。
北に、糸魚川の沖日本海に浮かぶのは能登半島。
後立山の白き峰々、振り返って大好きな焼山と頸城の峰々。
きょうの山旅の幸せを山頂に祀られた山神様に手を合わせる。
ゼブラ模様の金山を眺めながら登山口に下る。
6/5自宅8:08=14:30雨飾高原(テント泊)
…7:28枝沢の雪渓…岩菅沢8:10…笹平…山頂往路下山14:40
2009-06-05~06 登山
百名山100/73座
2013年3月7日木曜日
頸城山域 2 火打山
焼山登山の感動が忘れがたく、再び新たな四人の仲間と上ってきました。
新潟県妙高市の妙高高原公園線が除雪されるのを待って4月15日笹ヶ峰(標高1300m)に入り、除雪の済んだ舗装道路を約一時間歩いて登山口の杉野沢橋に到着しました。
新潟・妙高高原から杉野沢林道と妙高小谷林道で長野県・小谷温泉まで東西に抜けられますが全線開通するのは真夏になってからのようです。
昨年は妙高小谷林道の長野県側・天狗原山登山口から登り、今回は新潟県側の杉野沢林道からバリエーションで天狗原山へ上りました。
2009/04/16 杉野沢橋の下を雪解け水がゴーゴーと唸りを上げながら流れて行く。
スノーシューを履き、真川沿いに滝沢の出合へと辿る。
歩き始めて10分、真川の土手を越えようとした時アクシデントが起こった。
前二人がスノーシュウを履いたままバックで降りていった。
続く私が足を上げ体勢を入れ替えようとしている間に、後の人がスタートしたと勘違いして前に出てきてしまったよう。
振り向きざま挙げた足の置き場所がなくなった私はバランスを崩して背中から落ちた。
気が付くと真川の岸に足を投げ出し止まっていた。右足のくるぶしに激痛が走る、やってしまった…。
テーピングをしてそおーっと立って歩いてみる。この程度なら我慢できるかもしれない。
杉野沢橋を渡るとき虹をみて、「この虹に守られる!」と思ったのに怪我をしてしまった…いや、虹を見たから「歩ける!」。
痛めた足が右だったので登りづめの天狗原山では大事な軸足が使え、体重の負荷が少なくて済み、雪も着地の衝撃を吸収してくれた。不幸中の幸いだった。
真川と滝沢の出合で右の1427の台地尾根に取りつく。勾配が急でずっと辛抱の上りが続く。
台地を横切り沢地形を1701に詰め、さらに苦しいのぼりで薬師岳稜線のピーク1849に乗った。
エスケープに予定した裏金山と金山の中間尾根が正面に、北奥に焼山と火打山の雪嶺が見えるが、まだ遠く遥か。
天狗原山の亀裂を這わせた急斜面が目の前に迫る。風が強くなる。SAMさんが亀裂を巧みにかわしながらトレースをつけていく。後続4人は一ヶ所だけに荷重をかけないように間隔を空けて登る。
13:20、みんな頑張って、天狗原山の山頂にたどり着いた。乙見湖は雲海の下、私たちは雲上に乗った。
昨年よりは金山寄りの鞍部にテントを張った。設営作業の間、私は皆さんに甘えて、雪で足を冷やさせて貰った。
おかげで翌日も歩くことができた。
2009/04/17 午前五時テントをたたんで出発。雪が降りやんだ明け方にガスが出てきた。
広大な金山の下りで先頭が稜線を外しそうになり、呼んでも声は雪原に吸われて届かないので笛を吹いて知らせる。
裏金山から富士見峠まで無雪期は激藪らしいが、雪のお蔭で稜線が歩ける。ガスの切れ間から焼山が姿を見せる。
富士見峠で一服、ガスが流れて青空がのぞく。
前回見過ごした泊り岩を確認する。岩小屋には分厚い発泡スチロールが敷いてあり避難小屋としての用は十分のよう。
露岩帯でスノーシューからアイゼンに履き替えほっとする。
焼山前衛の岩峰をロープで登る。
11:20 焼山山頂、いいね、いいね!この山の魅力は尽きない。遠いこと、仲間の助けがないと辿り着けないことも魅力の大きな要素。
焼山東峰南面の下り、思い切って太ももを蹴り込む。
踵が浮かないアイゼンは、足首が固定されてスノーシュウーに比べると下りは断然楽、標高差360mを降る。
先頭から待っての声、SAMさんがロープを持って上り返してきた。
黙々と下って来たので辺りを見回す余裕はなかった、なるほど急斜面。
標高2200㍍から2050㍍まで等高線の間隔が詰んでいる、現在地は2100㍍、ロープがあれば助かる。
2ピッチ60mで鞍部に降り立った。
みて見て!焼山山頂からスキーが描いたシュプールのように私たちのトレースが続いていた。
難所の洞技切戸は残雪を利用して難なく通過。高谷池ヒュッテまではまだ少なくとも2時間はかかりそう。
ここらで行動を打ち切るべく幕営地を探しながら上って行き、影火打手前の小ピーク(H2350)にテントを張る。
絶好のロケーション、特に雨飾山の夕焼けも朝焼けも見事だった。
これでま関心がなかった雨飾山、なんて素敵なんでしょう、一挙に登高意欲を掻き立てられた。
2009/04/18 テントを撤収して6:25に出発。影火打と火打山の鞍部で風に吹かれてアップアップ。
極端に丈の低いもじどおりの這松でも風除けになるらしくハイマツ帯に入ると一旦風は収まるが、
抜けると烈風にみまわれる。
07:05山頂で記念写真を撮ると早々に高谷池ヒュッテに下る。高山植物で彩られる天狗の庭や高谷池は未だ雪原。
高谷池ヒュッテでは恒例の「トイレ堀」が行われたそう、SAMさんの知り合いを探すが、一仕事終えた彼らはテレマークスキーに出かけた後だった。
SAMさん一緒にスキー滑りたかったんだよね !
せめて冷凍ビール(昨年の残り物300円)で我慢してくださいね。ビールを飲みながら雪原でまったり。
焼山を筆頭に火打山・金山・天狗原山、今回もやっぱり心震わされた。
頸城の山々のますます大ファンになった。
火打山からは「トイレ堀」の人達のトレースに楽させて貰って、11:45笹ヶ峰に下山できた。
04/15 自宅14:00=妙高高原IC19:00…杉野沢橋登山口近く(テント泊)
04/16 登山口5:55…6:50杉野沢橋6:55…8:00真川と滝沢出合…1427台地
…10:50標高1849p11:00…13:30天狗原山14:20…14:52幕営地(標高2200)
04/17 幕営地5:00…5:32金山(H2245)…7:17裏金山…8:26富士見峠…10:15焼山前衛峰10:50
…11:20焼山山頂11:35…12:00ロープ地点…焼山鞍部13:00…13:50洞技キレット
…15:30幕営地(影火打手前のピーク)
04/18 6:34影火打…7:05火打山7:10…8:20高谷池ヒュッテ9:03…9:25富士見平9:30
…11:45笹ヶ峰12:25…=妙高高原=18:20自宅
余談
火事場の馬鹿力といいますが、山ではアドレナリンが大量に出たようです。
帰宅後一週間は、家では這って過ごしました。
2009-04-15~18 登山
百名山100/52座
新潟県妙高市の妙高高原公園線が除雪されるのを待って4月15日笹ヶ峰(標高1300m)に入り、除雪の済んだ舗装道路を約一時間歩いて登山口の杉野沢橋に到着しました。
新潟・妙高高原から杉野沢林道と妙高小谷林道で長野県・小谷温泉まで東西に抜けられますが全線開通するのは真夏になってからのようです。
昨年は妙高小谷林道の長野県側・天狗原山登山口から登り、今回は新潟県側の杉野沢林道からバリエーションで天狗原山へ上りました。
2009/04/16 杉野沢橋の下を雪解け水がゴーゴーと唸りを上げながら流れて行く。
スノーシューを履き、真川沿いに滝沢の出合へと辿る。
歩き始めて10分、真川の土手を越えようとした時アクシデントが起こった。
前二人がスノーシュウを履いたままバックで降りていった。
続く私が足を上げ体勢を入れ替えようとしている間に、後の人がスタートしたと勘違いして前に出てきてしまったよう。
振り向きざま挙げた足の置き場所がなくなった私はバランスを崩して背中から落ちた。
気が付くと真川の岸に足を投げ出し止まっていた。右足のくるぶしに激痛が走る、やってしまった…。
テーピングをしてそおーっと立って歩いてみる。この程度なら我慢できるかもしれない。
杉野沢橋を渡るとき虹をみて、「この虹に守られる!」と思ったのに怪我をしてしまった…いや、虹を見たから「歩ける!」。
痛めた足が右だったので登りづめの天狗原山では大事な軸足が使え、体重の負荷が少なくて済み、雪も着地の衝撃を吸収してくれた。不幸中の幸いだった。
真川と滝沢の出合で右の1427の台地尾根に取りつく。勾配が急でずっと辛抱の上りが続く。
台地を横切り沢地形を1701に詰め、さらに苦しいのぼりで薬師岳稜線のピーク1849に乗った。
エスケープに予定した裏金山と金山の中間尾根が正面に、北奥に焼山と火打山の雪嶺が見えるが、まだ遠く遥か。
天狗原山の亀裂を這わせた急斜面が目の前に迫る。風が強くなる。SAMさんが亀裂を巧みにかわしながらトレースをつけていく。後続4人は一ヶ所だけに荷重をかけないように間隔を空けて登る。
13:20、みんな頑張って、天狗原山の山頂にたどり着いた。乙見湖は雲海の下、私たちは雲上に乗った。
昨年よりは金山寄りの鞍部にテントを張った。設営作業の間、私は皆さんに甘えて、雪で足を冷やさせて貰った。
おかげで翌日も歩くことができた。
2009/04/17 午前五時テントをたたんで出発。雪が降りやんだ明け方にガスが出てきた。
広大な金山の下りで先頭が稜線を外しそうになり、呼んでも声は雪原に吸われて届かないので笛を吹いて知らせる。
裏金山から富士見峠まで無雪期は激藪らしいが、雪のお蔭で稜線が歩ける。ガスの切れ間から焼山が姿を見せる。
富士見峠で一服、ガスが流れて青空がのぞく。
前回見過ごした泊り岩を確認する。岩小屋には分厚い発泡スチロールが敷いてあり避難小屋としての用は十分のよう。
露岩帯でスノーシューからアイゼンに履き替えほっとする。
焼山前衛の岩峰をロープで登る。
11:20 焼山山頂、いいね、いいね!この山の魅力は尽きない。遠いこと、仲間の助けがないと辿り着けないことも魅力の大きな要素。
焼山東峰南面の下り、思い切って太ももを蹴り込む。
踵が浮かないアイゼンは、足首が固定されてスノーシュウーに比べると下りは断然楽、標高差360mを降る。
先頭から待っての声、SAMさんがロープを持って上り返してきた。
黙々と下って来たので辺りを見回す余裕はなかった、なるほど急斜面。
標高2200㍍から2050㍍まで等高線の間隔が詰んでいる、現在地は2100㍍、ロープがあれば助かる。
2ピッチ60mで鞍部に降り立った。
みて見て!焼山山頂からスキーが描いたシュプールのように私たちのトレースが続いていた。
難所の洞技切戸は残雪を利用して難なく通過。高谷池ヒュッテまではまだ少なくとも2時間はかかりそう。
ここらで行動を打ち切るべく幕営地を探しながら上って行き、影火打手前の小ピーク(H2350)にテントを張る。
絶好のロケーション、特に雨飾山の夕焼けも朝焼けも見事だった。
これでま関心がなかった雨飾山、なんて素敵なんでしょう、一挙に登高意欲を掻き立てられた。
2009/04/18 テントを撤収して6:25に出発。影火打と火打山の鞍部で風に吹かれてアップアップ。
極端に丈の低いもじどおりの這松でも風除けになるらしくハイマツ帯に入ると一旦風は収まるが、
抜けると烈風にみまわれる。
07:05山頂で記念写真を撮ると早々に高谷池ヒュッテに下る。高山植物で彩られる天狗の庭や高谷池は未だ雪原。
高谷池ヒュッテでは恒例の「トイレ堀」が行われたそう、SAMさんの知り合いを探すが、一仕事終えた彼らはテレマークスキーに出かけた後だった。
SAMさん一緒にスキー滑りたかったんだよね !
せめて冷凍ビール(昨年の残り物300円)で我慢してくださいね。ビールを飲みながら雪原でまったり。
焼山を筆頭に火打山・金山・天狗原山、今回もやっぱり心震わされた。
頸城の山々のますます大ファンになった。
火打山からは「トイレ堀」の人達のトレースに楽させて貰って、11:45笹ヶ峰に下山できた。
04/15 自宅14:00=妙高高原IC19:00…杉野沢橋登山口近く(テント泊)
04/16 登山口5:55…6:50杉野沢橋6:55…8:00真川と滝沢出合…1427台地
…10:50標高1849p11:00…13:30天狗原山14:20…14:52幕営地(標高2200)
04/17 幕営地5:00…5:32金山(H2245)…7:17裏金山…8:26富士見峠…10:15焼山前衛峰10:50
…11:20焼山山頂11:35…12:00ロープ地点…焼山鞍部13:00…13:50洞技キレット
…15:30幕営地(影火打手前のピーク)
04/18 6:34影火打…7:05火打山7:10…8:20高谷池ヒュッテ9:03…9:25富士見平9:30
…11:45笹ヶ峰12:25…=妙高高原=18:20自宅
余談
火事場の馬鹿力といいますが、山ではアドレナリンが大量に出たようです。
帰宅後一週間は、家では這って過ごしました。
2009-04-15~18 登山
百名山100/52座
登録:
投稿 (Atom)