2013年10月2日水曜日
南アルプス 上河内岳・茶臼岳 1
南アルプスに一つ残っていた百高山、上河内岳に登ってきました。
登山口の畑薙大吊橋が見えてきました。
エイ・ヤッーと渡るには延長181mは長過ぎて、怖くなって踵を返すにも長すぎて、結局渡るしかありませんでした。
ずいぶんな“肝だめし”ですが、この先に「ヤレヤレ峠」とか「ウソッコ沢小屋」とか気になる地名を置かれたのでは上ってみるしかありません。
大吊橋を渡ると尾根に切られた鉄塔巡視路を急登しますが、
登山道は鉄塔の直下で分岐して畑薙山の山腹をトラバースするようになります。
さしたるのぼりもなく到着できたヤレヤレ峠、こんなものかと気楽に通過したのでしたが、
帰路、このヤレヤレの真意を知ることになります。
ヤレヤレ峠から上河内沢に降りて行くと、釣り人が糸を垂れていました。
上河内沢沿いに切られた登山道は5回ほど吊橋を渡ります。沢の経路の終点に待望のウソッコ沢小屋がありました。
重い荷を下ろしぼんやりと、辺りの空気を呼吸します。
上河内沢の沢音がこだます、セキヤノアキチョウジとコウシンヤマハッカとテンニンソウの花園にいました。
落ち着いた安らぎの中で、この山を訪ねて来てよかったと思っていました。
楽あれば苦あり、ここからがこのルートの真骨頂でした。
滝を架ける上河内沢を定員5人の吊り橋で渡ると、いきなりの急登が始まりました。
横窪峠まで標高差400mを1時間23分かかって息も絶え絶えに登りました。
峠を下ったところに休息の手を差し伸べる瀟洒な横窪沢小屋がありました。
「ここの水は南アルプスで一番美味しい」と書いてあるのを読んだことがあり、「さて蛇口の栓」…既に小屋は閉じていました。これから厳しい冬を迎えるのでしたね。
小屋の西側に回って横窪沢の流れにペットボトルを沈めて汲むと、それは冷たくて本当においしい水でした。
さて横窪沢小屋から茶臼小屋までは標高差800mの上りです。
十分英気を養ったはずの私達でしたが、いやはや!苦しい登りです。
時に登山道が尾根を外れて巻に入るので見上げると、目が回りそうな傾斜に息がつまります。
樺段で胸突き八丁をしのぎ、相変わらず遅々として進まない足取りはそのままに、しかし確実に一歩を刻んで13:26茶臼小屋に着きました。
標高2400mに立つ茶臼小屋には沢が流れていました。
水場の水道管から潤沢にながれる出る水はかけ流しです。流しも切ってあります。
真新しい2階建てのおしゃれな山小屋です。
2階へ通じる外階段から避難小屋部分に入室できます。入口の扉は2重の引き戸になっています。
今夜はここを使わせてもらいます。
部屋にザックを入れたら、まず水をいただきます。う~んおいしい!
と、相方が「相談があると」あらたまります。
「明日の天候が懸念されるので、今日この素晴らしい晴天に、上河内岳に行ってきてはどうですか?
私は今日行く気力がないので一人で行ってきてください」って、じぇじぇじぇ!
14:00前、往復3時間として帰ってくるのは17:00、ギリギリですね。
悩みます…相方は上河内岳は2度登っているそうです…行ってきましょうか。
6:15沼平ゲート…6:54畑薙大吊橋7:01…7:30ヤレヤレ峠7:35…7:56上河内沢…8:03吊橋
…8:12吊橋…8:40ウソッコ沢小屋8:50…9:43中の段…10:13横窪峠…10:24横窪沢小屋10:40
…11:46大無間山展望所…12:03倒木ベンチ…水飲場…12:34樺段12:40…13:26茶臼小屋
…13:48茶臼小屋出発…13:59稜線分岐…亀甲状土14:14…14:33大ムゲン撮影…畑薙ダム撮影
…14:49奇岩竹内門と聖岳撮影…14:49上河内岳撮影…15:14上河内岳肩…15:21上河内岳山頂
…15:41山頂より雲海撮影…16:17マツムシソウ…16:35茶臼小屋
2につづく
2013-09-29 登山
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