飯田線の伊那大島駅に
22:30到着した。明朝
6:45分発の鳥倉林道登山口行きのバスに乗る。
同じ電車に乗っていた塩見岳に登る男性の誘いにのって駅ホームにある待合室で夜明かしをすることにした。
鳴虫(カワラスズ)が夜通しキリキリキリ…と鳴き続けて落ち着かない夜を過ごした。
全国に烏帽子岳と名前のつく山は幾つあるのだろう。
50座は越えると思って調べたら57座あった。
バスは2時間で標高1630mまで登り、30分の林道歩きで登山口についた。
カラマツの樹林帯を小1時間登った豊口山のコルで一服する。
植生がシラビソに変わると登山道は鬱蒼と苔を帯びた倒木の光景や桟道を越え急斜面のトラバース道に入った。
沢の水場を過ぎてこのルート唯一の要注意箇所、ルンゼを通過して尾根に乗る。
塩川からの登山道を合わせると急な上りで展望が開け、間もなく三伏峠小屋に着いた。
三伏峠小屋のテント場の横から本谷山の登山道を左に分けて下った処にお花畑が広がっていた。
きょうは小河内小屋に泊まるのでお花畑の手前を下った水場によって一人2.5Lづつ担ぐ。
ここの水場は潤沢、大きなドラム管の水槽にジャバジャバと勢いよく流れ込んでいた。
マツムシソウやタカネコウリンカ咲く花畑の鹿柵に沿って上って行く。
やがて白樺とハイマツの樹林帯に入って、烏帽子岳の稜線にでた。
烏帽子岳の稜線へは一時間足らずの登りで建つことができた。
首を前に突き出すと崩壊地が目に入る。
塩見岳の迫力に飲み込まれそうな烏帽子、しかし展望は360度の一級。
間ノ岳、北岳、アサヨ峰、甲斐駒ケ岳、
仙丈ヶ岳と巡って再び塩見岳の大きな山容を見つめる。
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小河内岳避難小屋 |
これから辿る、ハイマツの緑にちょこんと座る小河内小屋、赤い屋根がことさら目を惹いてなんとも可愛らしい。
縦走路から望む小河内岳は
たおやかな尾根をハイマツの緑が覆ふ優しい感じ。
悪沢岳や南アルプス南部の山々を望みながら前小河内岳の上りに転ずると岩肌むき出すガレ場の通過があったり、登山道が北側の山腹に付け替えられた箇所もあって、南側斜面の崩壊が激しい。
避難小屋だと思っていた小河内小屋は私達が訪ねた夏期は営業小屋なのだそう。
折角担いだ水でしたが、小屋で500Lペットボトル2本を無料で貰ってしまった。
台風が発生した模様、悪沢赤石と辿り畑薙ダムへ抜ける予定だったが、迷いに迷って下山することにした。
担いだ水を小屋番さんに差し上げると、それではとコーヒを淹れてくださった。
前線の影響で雨模様の翌朝、小河内岳山頂に立つと思いがけなく赤屋根の小屋を前景にして富士山が空にぽっかりと優美な姿を浮かべていた。
いつの日かまた、茶臼岳まで歩いてみよう。
2009-08-08~09 登山
標高順位 64位小河内岳2802m , 86位烏帽子岳2726m
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