北岳、間ノ岳、農鳥岳の白峰三山から派生する大井川の東の稜線は白峰南嶺と呼ばれている。
その稜線上に標高百山の大籠岳と笹山がある。なかなかたどり着けない遥かな山だったが、
笹山に奈良田からダイレクトルートが拓かれたのを機に訪ねた。
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池ノ沢源頭部、稜線へ藪漕ぎ |
池ノ沢から白峰南嶺に乗ると雨が降り出した。ガス湧く広大な稜線、ルートが分かりづらい。
コンパスを当て、ケルンを忠実に拾いながらの遅々とした歩み。
大籠岳から白河内岳間は踏み跡も薄く視界も利かない状況下、二重山稜の船窪地形が現れる。
森林限界は雨宿りできる場所がなくここまで歩き通しだったので一息入れる。
白河内岳まで降りしきった雨も笹山のシラビソの樹林帯に入るころには小降りになる。
濃霧に煙る吹きさらしの笹山北峰だったが、「いやぁ~笹山にやって来ました」となごむひと時。
笹山南峰は木立に囲まれた小広い平坦地、その南端に標柱が立っていたが、東海パルプの立派なものではなかった。
ダイレクト尾根の下降路はすぐ見つかったが、かなりの傾斜に骨が折れる。
途中からはヘッドランプの灯りを頼んでのルーファン。
足底の感触で正規のルートか否かを判断するという、まさかと思っていた事を体験する。
両俣から仙塩尾根、池ノ沢、白峰南嶺の3泊4日の山旅、道迷いもなく充実して終えることができた。
また一回り大きくなったメンバー。頼もしく、感謝にたえない。
2011-09-02~05 登山
標高順位 74位大籠岳2767m/83位笹山2733m