2017年7月8日土曜日

双石山 標高509mの名峰

最近山歩きを始めたばかりの妹と一緒に山に行こうということになり、
真先に思い出したのが双石山でした。
標高は509mと低山ですが、尾根・谷・渓と変化に富んだ多彩なルートがあるのを
以前から注目していました。
出発地の関東は薄曇り、飛行機から富士山や南アルプスを眺めます。



2017年06月23日
【山名】双石山標高509m 加江田渓谷遊歩道
【山域】徳蘇(とくそ)山系
【コースタイム】 行程 ; 駅より記入(-電車バス等 =車・タクシー ・・・歩行)
8:40宮崎空港9:00-小谷登山口10:00…10:39巌窟神社(第Ⅰ展望所)…10:47天狗岩と針の耳神社…空池11:06…第2展望所…12:50双石山山頂…山小屋…ヌタバ分れ…丸山分れ…多目的広場分岐…花切山、斟鉢山平成登山口…家一郷…加江田渓谷…多目的広場…16:22硫黄谷休憩所…17:23丸野17:34ー小谷登山口




到着地の宮崎はこのところ雨天続きとか、到着時も小雨が降っていました。
行者ルートを歩きたかったのですが、濡れた岩場に一抹の不安を感じたので、
小谷登山口から一般ルートを上ることにします。


沢沿いにシダが生えた檜に照葉樹などの雑木が混生する樹林の道です。


「僕の貸切だと思っていたのに、こんにちは」、下山の登山者に出会います。
定年から一念発起、1週間に1度は双石山に上ってポジティブ生活を実践しておいでとのこと、他にもこの方のような双石山愛好家は多いのでしょうね。



第2展望台との分岐を左にとって40分程で磐窟神社に到着しますが、
岩屋ではなく木造の社でした。
前庭に姿はカラスビシャクそっくりのひとまわり大きな植物を見かけます。



双石山の森は天然記念物だそうです。
イワタバコの茂る垂壁、木の名を知らない大樹、倒木、あるがままの森を進みます。



塩類風化というらしい、虫くいのように空いた風化穴で埋まる岩棚は高さ15m程。
最下段に安置された針の耳神社、見たことのない珍しい情景を仰いで驚嘆します。




天狗岩の横を上る登山道を行きます。
岩の上に積もった落ち葉が雨に濡れて、緊張する場面です。
足場を確かめながら、空池に降りる岩穴を過ぎてなお上ると天狗岩の端近くに上って、みおろす光景に迫力があります。
天狗岩の裏面は風化穴がなく、雨に濡れて黒光りしています。


少し戻って岩の間の空間を潜って空池に降ります。



空池の空間もまたダイナミックです。
先にみえるチョックストーンの下を登山道が抜けます。


木を生やす大岩の基部にでます。
ここで一服、あのガスの向こうに太古の世界でもあるような、雰囲気あるところです。
大岩にはアカガシ・イスノキ・ウラジロガシ・カゴノキの4種類が生えているそうです。


谷筋から尾根に取り付きます。
金属の梯子を幾つか、大岩の展望所にでます。
お助けロープが下がっていますが、君子危うきに近寄りません。
ここからの尾根の登りも濡れた岩と枯葉で稜線までは慎重に足を運びます。
山頂を往復してくると避難小屋を利用させて貰います。
幸い二人だけだったので合羽を脱いで、湿った服を着替えます。
コンビニ賄の昼食をとり、登山者のメッセージなど読ませて貰ってゆっくりします。


往路を戻るのを止めて、宮崎県が林業用のトロッコ軌道を整備した、加江田渓谷遊歩道で下山しようと相談がまとまります。
ここからは詳細な地図がないのでルート上に掲示してある鳥瞰図で進みます。

この時点で私たちは情報不足でした。
最初の予定では多目的広場に出る予定でしたが、分岐まで辿ると多目的広場方面は進入禁止のロープが廻らされ進むことができずに、1時間の遠回りで加江田渓谷遊歩道に降り立ちます。
その原因は2016年9月の台風16号による被害でいたるところで山崩れが起こり、多目的広場周辺は特にひどく、壊滅的な被害で県の事務所も復旧のめどがたたなくて閉鎖撤退してしまったのだそうです。



 蛇淵

静の滝
甌穴
ひょうたん淵


丸野の集落で偶然お会いした「加江田渓谷と双石山を楽しもう会」
の代表丸ちゃんから「双石山の姫ボタル」についても教えて貰いました。
6月中旬が最盛期だだそうですが、小谷登山口周辺では360度姫ボタルの競演に出会えるそうです。
加江田渓谷と双石山を楽しもう会では例年6月中旬に【姫ボタルの観察会】を開催しています。
丸ちゃん手作りの疲労回復の甘酒アイスクリーム(@100円)をいただきながらの楽しい出会いでした。










2017年7月3日月曜日

奥秩父 大丸戸尾根、烏ノ尾根

2017年06月20日(火)☀

【山名】遠見山未登(大丸戸山)標高2234m

【山域】奥秩父

【コースタイム】 行程 ; 駅より記入(-電車バス等 =車・タクシー ・・・歩行)
          塩山8:00…8:35金峰山荘8:45…9:33柳平俯瞰9:37…10:001700m林道10:10

              …10:50大丸戸尾根1860m…11:13沢筋で休憩…11:37標高2050m地点
              …12:00標高2135m地点12:18…12:20標高2150m展望地…休憩地12:45
              …12:50指導標見つける…13:00烏ノ尾根…13:09柳平分岐・指導標
              …13:47林道に出る…12:50大烏分岐…14:11ゴトメキ指導標
              …14:15標高1860m地点14:25…14:33林道を辿る…15:20展望地15:27
              …16:10牧場…16:15柳平17:00…17:30塩山駅



かつて山梨市牧岡町柳平から大丸戸尾根を上り、奥秩父の最高峰北奥千丈岳を経て国師岳や金峰山に上るルートがありました。

それも県営林道川上牧丘線の開通によって大弛峠に車が入るようになり、登山の流れは大弛峠へと移って、柳平から歩かれた道はいつしか荒廃していきました。
その大丸戸尾根に歴史の道を探しながら遠見山に登る計画に誘って貰いました。




塩山駅からタクシーでメンバー5名、標高1500mの柳平に入ります。
金峰山荘から250m先で右手の牧草地に入って行きます。




小さな流れの縁にクリンソウが咲く湿地を抜けて左手の仕事道に入ると尾根と巻道の分岐にでます。




赤布のついた尾根道を見送り水平道の巻き道を選びます。
切取部の先で巻道を離れ急傾斜を標高差70m程上って主尾根の平坦地にでます。
晴天の下、眼下に絵本の挿絵のような柳平の牧草地や分校やダムの景色が、背後には富士山や南アルプス南部の山も望まれ、素晴らしいご褒美をいただきます。




大丸戸尾根には苔生したシラベやコメツガの林に笹が茂るという、丹沢や奥多摩では見られなくなった林床の植生が豊かに息づいています。




ただ笹原の踏跡は、全体的に尾根が広いことから獣道も加わって、錯綜します。
特に標高1920m~2050mにかけては、尾根幅が広大で沢筋も入ってくるためコンパスを振るなど注意の必要があります。




標高2050mからの標高差50mの登りは今回の胸突き八丁、荒い息をつきました。
標高2120mに烏ノ尾根との合流地点があったはずですが、私は尾根の左寄りを上って標高2135mの休憩地点にショートカット気味に進んだ為スルーしてしまったようです。




烏ノ尾根~大弛峠のルートを3度歩いているリーダー、きょう懸案の大丸戸尾根を制覇して落ち着いてしまわれ、「遠見山(大丸戸山標高2234m」は樹林帯の中で展望もないので私は止めておきます、どうぞ行ってきてください」と言われます。
それではと上り始めると、標高2150mの緩斜面の東南側が樹林が切れて富士山が麗しい姿を見せ、西南の方角に南アルプスも望めます。
Sさんご夫婦とこの地の景色を十分堪能するうちに再びこの地に立ってみたという思いが芽生えて、国師岳からの再訪を胸にリーダーの待つ休憩地に戻ることにします。






その帰り、意識的に尾根の東南寄りを下ると烏ノ尾根方面への踏跡を見つけます。
リーダーに報告をすると、行って見ましょうということになります。
東側に横移動した標高20140mで偶然落ちている指導標を見つけます。




下山はこの踏跡を辿って烏ノ尾根を大烏分岐まで下って、その先は水平道の林道で午前中通過した1860m地点まで戻る予定とします。
標高2070m過ぎでさっき見つけたのと同じ仕様の指導標が立っていました。
しかし「柳平」の標識は支柱から外れて地面に落ちていたので拾って支柱に付けてみると、烏ノ尾根の方向からは右手に向いていました。





烏ノ尾根の展望地です。




烏の尾根を標高1980mで林道に降ります。
烏ノ尾根最後の展望、左手の鋭鋒は乾徳山のようです。




水平道の林道歩きの途中で「ゴトメキ」と記された指導標を目にします。

(もしかしたら?…標高2135m地点までの上りで指導標を一切見なかった点から、大丸戸尾根のルートは私たちが沢筋にルートを採った1950m過ぎでは稜線を忠実に辿り標高2120mより下部の標高2070m近辺で烏ノ尾根に交わるのかもしれない…。)




1860m地点から尾根を下って1830mの林道に降りると忠実に林道を辿って(一部地図に記載なし)標高1760mの林道ゲートを抜けて大丸戸尾根を午前中の軌跡どおりに歩いて柳平に16:15に下山しました。






かつて藪山の猛者たちが駆け巡った奥秩父の大丸戸尾根を歩いて、
「静かな山」の雰囲気に浸りました。
昔道は探せたのか、どうだったのでしょうか。
できれば再訪して疑問点をすっきりさせたい思いです。

2017年7月1日土曜日

竜爪山(りゅうそうざん)

2017年06月17日(土)☁時々☀

【山名】竜爪山薬師岳標高1051m 文殊岳1040.8m  欅立山 標高888.8m

【山域】身延山地

【コースタイム】 行程 ; 駅より記入(-電車バス等 =車・タクシー ・・・歩行)
                旧道登山口9:00…沢を渡る9:05…10:19穂積神社10:31…11:15薬師岳北展望地
                11:18薬師岳11:20…11:43文殊岳12:26…12:49薬師岳
                …13:26穂積神社13:35…14:22欅立山…14:58穂積神社…16:05旧道登山口
 
 
 

身延山地の古くからの信仰の山で、北側中腹には車で入れる穂積神社があります。
南側の一等三角点のある文殊岳と北側の薬師岳からなる双耳峰です。
文殊岳山頂からは北東に富士山、北西に南アルプスの大無間山〜小無間山、光岳、茶臼岳、上河内岳、聖岳、赤石岳、荒川岳、布引山、笊ヶ岳等3000m級の峰を望み、南面切り拓きからは、伊豆半島から静岡の市街地、駿河湾の絶景を望みます。



 
参詣道の旧道登山口到着が8:40、既に駐車場はいっぱいで路肩に駐車します。
鳥居を潜り、山腹の植林地から沢に降り、橋を渡って左岸の尾根に取付きます。
コアジサイの控えめな花色が植林の森にしっとりなじんで美しい。






昔、信仰登山に行き来する人々が目印とした今に残る丁目石(109mごとに設置)を数えて進みます。
26丁目で新登山道を合わせて37丁目の穂積神社に1時間余りで到着します。
穂積神社までは車で入る予定でしたが、リーダーの勘違いで片道4K弱づつ余分に歩かされました。





ところが余分の旧道歩きが私には幸いしました。
「カキノハグサ」に初めて出会ったのです。

花の形も色も葉もみんなが自己主張するその姿に、奇妙な印象を受けました。
今思えば無意識に、「寄せ集めの花」のイメージを持ったのだと思います。

ヒメハギ科の多年草で草丈20~30cm。
マメ科の花に似た柿の実色の橙黄色の花をつける。
柿の葉に似た葉をつける。
近畿地方から東海地方の限られた地域に分布する固有種。



こちらはウリノキの花。
くるりと巻きあがった花弁と長く突き出た花柱と黄色い雄しべが印象的。
やさしくて夏らしく涼やかな印象を受けます。

ミズキ科の落葉低木、高さ3m
北海道から九州の山地の林に分布。





穂積神社社殿裏手に回ると樹齢数百年の杉の巨木が聳えています。
杉の巨木の奥へと竜爪山の登山道が延びています。


やがてきついと評判の鉄階段が現れて30分余り格闘します。
薬師岳北展望所で漸く苦しい登りから解放され、3分で北峰の薬師岳に到着します。
樹林に囲まれ展望はありませんが、置かれたテーブルで1本とります。







吊尾根を下って上ると20分余りで文殊岳山頂にでました。
一等三角点が山頂西南に据えられています。

南斜面の切拓きにはテーブルと丸太のベンチが幾つも置かれて、射してきた陽射しに灼かれていますがリーダーは構わずここに腰を据えます。
座ったベンチから清水市街や駿河湾が展望できます。
西方の雲が厚くて残念ながら富士山と南アルプスは展望できませんでした。


下山も参詣の旧道を戻りました。

登ってみて分かったことは、人気の山だということです。
ルートも多くて変化が楽しめそう、鉄製の階段もトレーニングにはうってつけです。
なによりカキノハグサに出会えてうれしかったです。