【山名】 後方羊蹄山
【山域】 道央の山
【コースタイム】
7/02(木) 比羅夫コース登山口6:41…2合目8:10…3合目8:34…8合目11:01
…9合目11:45…11:55蝦夷富士小屋12:00…真狩コース9合目12:13
…真狩コース1合目14:36…15:59真狩ルート登山口
後方羊蹄山
2006年10月3日撮影
眺めて美しく上っては上り堪えのある後方羊蹄山。
明け方迄降っていた雨が止んで天気は回復傾向ですが、蝦夷富士と称えられる美しい山容は雲に覆われています。
小屋が新しくなったのを機会に御来光を仰ぐ計画でしたが、今日明日の天気が望み薄なので、
日帰りに切り替えたのだけれど、晴れたら悔しいなぁと未練がましい私です。
せめてもと、宿の送迎サービスを頼んでレンタカーを真狩コースの駐車場にデポ、
比羅夫コースを上って真狩コースに下山する周回ルートを採りました。
これが正解だったのか?後になってこの時点では予測のできない障害に見舞われました。
宿で一緒になった東京の百名山ハンターのH氏に同行を頼まれました。
ところがのんびり歩きの私たちに比べH氏の歩きは速いので、一合目から先に行って貰いました。
2合目手前の風穴から増してきた傾斜は、想定内でしたが、ぬかるの道悪は想定外、羊蹄山ってこんなだったっけとグチャグチャ登山道に嫌気がさします。
低い雲が徐々に切れて麓がちらちらと見えるようになります。
6合目でバテ気味のH氏に追いつきます。
「平坦なところで稼ごうと思って…」とハイペースを反省するH氏。
「30分でいいから歩き初めは意識してゆっくり歩くと後が楽ですよ」と3人して先輩風を吹かせます。
高度があがるとガスがでてきました。
樹林が開けた7合目に出ますが、パッとしない展望で西隣のニセコアンヌプリは雲の中です。
もっと風でもあれば、上空の雲も流れるだろうにとこの時は思っていました。
8合目周辺の林床に、シラネアオイが群生していました。
木々の間に点々と淡い灯りをともしたように紫色の花びらが浮きあがる景色に胸打たれます。
風がでてきました。防寒対策を整えます。
9合目の避難小屋分岐で森林限界に出ると強風が吹き付けます。
そこへ丁度登山者が下りてきました。風が強くて撤退してきたのだそうです。
この先お釜の縁は滑落の危険があり、下山予定の真狩ルート側は痩せた岩稜帯が続くきます。
H氏の山頂を極めたい気持ちは承知の上ですが、リーダーとしてこのガスと強風をついて山頂に向かって、
H氏に責任が持てるかと考えると答えはNOです。
迂回して避難小屋から真狩ルートで下山することにします。
新しい避難小屋は、そのままに残った古い避難小屋の隣に、半分ほどの規模になって建っていました。
財政難で旧小屋の解体撤去が見送られ、新しい小屋の規模も抑えられたのでしょうか…。
ここで10人程の登山グループに出会って話しているうちに、同郷の人が混じっていることが判りました。
これから比羅夫ルートに登頂の可能性を探りに行くところだとか。
件のH氏はパ―ティのリーダーの承諾が得られて同行することにしたようです。無事登頂できたらいいね。
エゾノツガザクラ
真狩コース山頂ルート分岐
北に向かうパーティと分かれて私たちは南の真狩ルートへ進みます。
真狩ルートは比羅夫ルートほど泥濘状態はひどくなく、歩きやすいコースです。
避難小屋から8合目の間は高山植物も多く、ほかにメアカンキンバイ、ミヤマキンポウゲ、
ウコンウツギ、トカチフーロ、キバナシャクナゲなど雨に打たれて咲いていました。
8合目を過ぎどんどん下って、ガスに煙るブナの森を抜けて下ります。
途中で天候の回復した真狩村が望めましたが、上空は雲に覆われているようでした。
羊蹄山避難小屋から4時間かかって16時に駐車場に下山しました。
他に駐車する車はなく後方羊蹄山の気象条件に詳しい地元の登山者には、
今日は羊蹄山に上れる登山条件ではなかったのでしょう。
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