2014年6月22日日曜日

大崩山(標高1644m) 祖母・傾・大崩山塊

 
「大崩山おおくえやま」を知ったのは山登りを始めて間もなくでした。
岩峰の素晴らしい写真をたまたまネットで見て、なんという山でどこにあってどんな山なのか、虜になりました。

 初心者の私がおいそれと上れる山ではないらしい。
かといって連れて行ってと先輩に頼むには遠い宮崎では気が引け、
…憧れるだけの日々。
5年後の2010年になって初めて、大崩山にのぼる機会が巡ってきました。
「宮崎山好クラブ」のYAMASkさんの案内で、袖ダキ、乳房岩、涌塚、大崩山山頂、
小積ダキ、坊主尾根と天下に誇る岩峰群を巡りました。
岩峰群にもじどおり花を添えるのが、ササユリの花です。
ササユリの花の咲くころは梅雨の最盛期、この日も残念ながら雨模様で、
岩峰群にガスが流れました。



2014年6月大崩山を再訪しました。
鹿児島の山友おごじょさんと二人で垂涎の展望を心行くまで楽しみました。


上祝子登山口を入って登山道から覗く祝子川には大小の花崗岩が白い岩肌を晒していました。


仰ぎ見る小積ダキが朝日を受けて輝いてます。心を奪われる荘厳な景色に佇みます。


徒渉点の前回あった橋は流されていました。
飛び石伝いに渡るのですが、この日は水量がちょと大目、私は早々と靴を脱いでじゃぶじゃぶ渉りです。
のんびりと岩に腰を下ろして、飛び石ルートを探るおごじょさんを待ちますが、…徒労に終わったようで、おごじょさんもじゃぶじゃぶと渉ってきました。

祝子川の徒渉を終えると小積谷に沿って山腹を上って行きます。岸辺の岩付きにササユリが咲いていました。


袖ダキに上ってきました。
おごじょさんが腰かけているのは巨大な1枚岩の上、大崩山で呼ぶ「ダキ」です。
ここまで誰一人登山者に会わなかったので、憚ることなく写真を撮りながらのんびりゆったり、3時間かかりましたよ。




袖ダキが起き上がる
基部に
ササユリが一輪
咲いていました。








互いに写真を取り合っておごじょさんに送ってもらったのが右の写真です。




袖ダキの対面に小積ダキの迫力ある垂壁を望みます。
尾根を彩るサラサドウダンツツジの紅が下涌塚を遠景によく映えます。
5月はこの巨大な岩塊がアケボノツツジで花の冠を被ったようになるそうです。


下涌塚の岩峰の端に立つおごじょさん。彼女の右側はすっぱり切れ落ちています。
谷間には原生の森が深々とよこたわり、ゾクッと身震いする景観です。


中涌塚の途中で下涌塚を振り返ります。
黒いいでたちの御仁は命知らずですね。


ところを変えて今度は中涌塚を借景に、あな恐ろしやおごじょさん!



やっと中涌塚に上ってきました。
岩峰を中空に穿った廊下を歩く彼女の目に映るのは上涌塚の岩峰でしょうか。


 
中涌塚の石廊下からのぞむ景色は巨大な岩塊の塔、上涌塚。
あの尖塔に登路があるようで…いやはや、いやはや。



上涌塚に上って中涌塚を俯瞰。石廊下は中涌塚の3つに分かれた頂稜部の真中(2つ目)にあったのでしょうか。
左の頭に上りかけて、チョックストンの辺りでこりゃ手におえないと退散したのは、ここから見る限り正解でした。

この岩は七日廻岩、私には河童の横顔に見えてしょうがない。お皿が緑色なんて、自然の造景は奇想天外摩訶不思議、名匠も及びません。


上涌塚の岩塔を降りてくるとおごじょさんの知り人に出会いました。
「宮崎山行クラブ」のYamahiroさんパーティに初対面の御挨拶をします。
山頂には寄らないという彼らと一緒下ることにします。

リンドウ丘で昼食休憩。
大崩山の家で作って貰った弁当は半端な量ではありません、半分を食べるのがやっとでした。

りんどうの丘から下涌塚、中涌塚を展望します(右より)。

リンドウの丘から坊主尾根を下っていくと、ワク塚の展望が良いテラスと呼ばれる一枚岩があります。
このテラスは木霊が返ってくるそうで、おなじみさんは「こだまさん」と呼んでいました。
大崩山を愛する人ならではのネーミングですね。



小積ダキをピストンします。
Yamahiroさんが指さす方向に涌塚の岩峰が眺められます。
 
そして象岩を眺めます。
登山道は象岩のお尻のあたりをトラバースして左の樹林に入ります。

象岩に降りてきました。
ワイヤーが張られているので掴まっていれば滑落はしないでしょうが、見るからにいやらしさに鳥肌が立ちます。


坊主尾根は巻くのもままならない様で、大岩の頭に乗ったり降りたり、やたら多いい梯子は時に傾いてハラハラドキドキ、これが一般登山道とは何ぞや、うかつに足を踏み入れる山ではありません。


米粒に似ているので米岩、はたまたイルカに似ているのでイルカ岩とも、
坊主尾根の盟主、坊主岩です。

大崩山のマドンナ、ササユリはこの坊主尾根に多く見られました。

険しさと華やぎとドラマチックな坊主尾根も林道ルートとの分岐まで下ると一段落します。
分岐を直進して根張りの急坂を下ると、祝子川の朝渉ったところより下流に出て徒渉します。
また靴を脱いで左岸に渉ると大崩山荘の目の前にでました。
ヤレヤレ一安心、往路を上祝子登山口に無事下山しました。
 

2014-06-12 登山
上祝子登山口6:00…6:14大崩山荘…6:50祝子川徒渉7:10…7:20小積谷…7:23ササユリ
…8:50袖ダキ9:10…9:40下涌塚10:07…0:21中涌塚10:37…11:23上涌塚11:30
…大崩山山頂分岐11:50…11:59リンドウ丘12;20…「こだまさん」12:45…12:55小ツダキ12:58
…13:12象岩トラバース13:15…13:24坊主尾根…大岩くぐり13:36…上祝子登山口16:00


 

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