2013年7月12日金曜日

櫛形山 新しくできたトレッキングコース

 
笛吹ラインを走る車窓から和櫛の形に似た長く平坦な頂稜のどっしりとした櫛形山が望めます。
車で入る池の茶屋登山口(標高1860m)から、山頂まで1時間。
標高2000mを超す山にいとも手軽に登られます。




日差しを遮る樹林帯ののぼりは緩やかで汗をかかずに済みました。
カラマツやコメつがの原生林に時折あらわれる巨木たち。
貼りついたサルオガセも精霊の宿る雰囲気十分で、
昔々子どもと楽しんだ「ジャングル大帝レオ」の一シーンが思い浮かびました。


 
かつて群落をつくっていたアヤメはいつの頃か衰退して、現在は植生回復の取り組みが種々行われているようです。
裸山やアヤメ平の草原にはアヤメが減った一因と考えられる、シカの食害を防ぐためのネットが張られて高山植物はネットの中で咲いていました。
ウマノアシガタの黄色い群落にテガタチドリのピンク、グンナイフウロの赤紫にヤマオダマキの淡い黄色、そして紫のアヤメが優雅でした。
私は初めての櫛形山でしたから思った以上に多いアヤメに満足したのですが、群生の往時を知る人達はやはりガッカリしたそうです。



アヤメ平から唐松岳に行ってみます。

カラマツだけ山頂近く尾根から4~5m下がったところに白い花邑が揺れていました。
クサタチバナの群生です。会いたかった花です。
ミカンの仲間の橘の花に似ているのでそう呼ばれるようになりました。
鼻を近づけるとミカンよりさっぱりしたいい香りがします。




昨日7日お披露目なった新登山道を下山します。
アヤメ平から池の茶屋登山口まで裸山と櫛形山を巻いて西側に拓かれたトレイルルートです。
「後は下るだけ」という気楽さ、ところがどうして魔物が潜んでいました。

「車椅子でも通れる道」という謳い文句を誤解していたみたい。
尾根も行けば谷も越え、「こんなはずではなかった…」と慌てさせるアップダウンが用意されていました。
南アルプスの展望台が3ヶ所、奥の2ヶ所は、登山道からさらに上部に登らなければならず、その元気はもはやなくスルーです。



登山口から一番近い展望台岳は登山道脇にあり、車いすでも大丈夫丈というのはここ迄のことのようでした。
道幅もたっぷりと高低差に配慮して素晴らしく整えられていました。


このルートを楽しむには展望の良い午前中が良く、上りも下りも所要時間が2時間30分ということは、登ったほうがよさそうです。



2013-07-08 登山

二百名山100/66座





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