2013年4月20日土曜日

奥多摩 三国山から陣馬山まで


このところ花散策の軽いハイキングばかりなので、エスケープルートが豊富で体力しだいで柔軟なルート選択が
できる三国山(標高960m)から高尾方面へ歩きに出かけました。
三国山は神奈川県/東京都/山梨県の境界上にあり奥多摩の最南端、方や神奈川県の最北端に位置します。
私の住んでいる神奈川県西部からは電車移動で最寄駅まで2時間かかります。





JR藤野駅(相模原市緑区)からバスで15分の鎌沢入口でバスを降り、山間の段々茶畑が美しい登里の集落を
35分歩いて県立鎌沢休憩所に着きました。(登里集落が入る佐野川地区はにほんの里100選に選ばれているとか
集落を抜ける舗装路は沢に沿っているので傾斜があり朝一番にはなかなか骨です。

「おはようございます」地元のご婦人に挨拶すると、「さくらが咲いてるかなぁ!」と返事が返ってきました。



立派な登山口の道標を過ぎ、緩やかに上っていくと鳥居をくぐりお宮がありました。
「さくらのプロムナード」と書かれた古い看板を目にします。
今朝のご婦人が、私たちに見せいたいと思われた記憶の桜は年月を経、寿命を終えようとしているようです。



しかし甘草水大明神の分岐の桜はきれいでした。ベンチに腰を下ろして、眺めました。




三国山で笹尾根からの縦走路が合流して「関東ふれあいの道」にもなり生藤山へと向かいます。



三国山から5分ほどの生藤山山頂(標高990m)ではちょうど団体さんが早弁を使って賑やかでした。



今日の稜線でもっとも標高の高い茅丸1019mの登山道のない北尾根に踏跡がはっきりついていましたが、
地形図でみると先で複雑な地形になるので目的地がどこなのか疑問になりました。沢なのでしょうね。



生藤山を過ぎると巻道で行けるのですが、2人とも初めてだったので、尾根通しに連行山(標高1016m)、
大蔵里山(標高837m)、醍醐丸(標高867m)とピークを踏んで一旦和田峠に下ります。
陣馬山(標高855m)に上り返すと13:30でした。




予定では影信山まで行けるかなと思っていたのですが、帰りの時間を考えると下山の頃合なので
明王峠から、明王イタドリ・孫山南尾根コースで相模湖駅に下山しました。



最寄駅6:12=8:02藤野駅8:10=鎌沢入口8:30…9:00鎌沢休憩所9:20…お宮9:50
…甘草水分岐10:15…三国山10:40…生藤山10:45…11:00茅丸…11:24連行山
…大蔵里山…12:15醍醐丸…13:30陣馬山14:00…明王峠14:36…16:18与瀬神社
…16:30相模湖駅16:48…18:35最寄駅


2013-04-18 登山






丹沢 大山大雷神と大山桜ハイキング

大山の山中に人知れず鎮守の大雷神様と伊勢原市の名木山桜を案内してもらいました。


大山阿夫利神社の下社への参詣道、蓑毛越からスタートです。
昔から大山は雨降山(あぶり山)ともよばれて農民の間で雨乞いや五穀豊穣の信仰の山でした。
江戸時代には大山講が組織され富士講と合わせて詣でられ関東各地から大山詣での参詣道があったようです。
蓑毛越は神奈川県秦野市から蓑毛を越えていく裏参道です。
昭和10~20年代にかけては買い物等の生活道路としての往来も行われていたようです。
現在は関東ふれあいの道の一部として整備されています。



阿夫利神社下社から北東に見晴台(標高770m)に出て稜線を東に辿ると等身大のお地蔵様がありました。
お地蔵様を分岐に東南の尾根に入ると間もなくエボシ山(653m)に出ました。
エボシ山からは踏み跡のしっかりついた南の尾根から日向林道に降り立って林道終点まで舗装道路を歩きました。




大雷神は日向林道の終点から右に入って一旦鞍部に下った目の前の狭い高みに鎮座されていました。
事前にどんなところかとネットを検索したところ丹沢のバリルートを極めている人達の記録がたくさん出てきて、そのありかが謎だった時期もあったようです。
歌人大町桂月も訪れているとか、知る人ぞ知るひそやかな聖地だったようで、連れらて訪れるのは心得違いだったのかもしれない。せめてお詫びのしるしにお賽銭を供えましょう。




参詣を終え林道を尾根下降地点まで戻って、大山小学校裏山の大山桜巨木3本までリーダー開設のバリエーションで下りました。(nabesan special route)

ことしの異常に早い桜開花は大山桜も例外ではなく’花一つだになきぞ悲しき’でしたが、来年の楽しみができました。


2013-04-14 ハイキング




2013年4月19日金曜日

八重桜咲くころ 2

かつて冬の花シモバシラを初めて見た尾根道にきょうは春の花がたくさん咲いていました。

 
フデリンドウに出会うと気持ちが晴れ晴れとして元気が出ます。フデリンドウの澄んだ空色は山道に似合います。
 
 

なごりのカタクリの近くにヒトリシズカが愛らしい花穂を並べていました。





林の陽だまりを好んでアケボノスミレが点々と咲いていました。


この時期のアケボノスミレの葉は、花から少し離れて巻癖がついた紙のように内側に巻いています。




 今年は出会いの機会がなく諦めていたセンボンヤリも見ることがことができました。




高尾山ではすっかり花が終わっていたナガバノスミレサイシンはまだまだ元気で群落をつくっていました。




アカネスミレはアケボノスミレより標高の下がった陽だまりに咲いていました。





ケマルバスミレが群生していました。強い日差しは苦手のようです。








匂いタチツボスミレに初めて出会いました。
思わず鼻を近づけました。
はっきりした香りがしました。


 
 
 
 
ミヤマエンレイソウが残っていました。





一株のイカリソウを見つけると、次から次に山腹をかなりの数、彩っていました。





2013年4月17日水曜日

八重桜咲くころ 


私の住んでいる地域では古くから「桜の花の塩漬け」がつくられてきました。
4月の中旬頃から各農家の2500本の八重桜の摘み取り作業(生産量日本一)が始まります。
観光にも一役買って、「八重桜の里」と銘打って、植栽地を開放しています。

野辺もまた野草木に賑わいのころを迎えていました。

五葉アケビ

ツクバネウツギ
 
菊桃の幹に生まれた3輪の菊桃

キランソウ(地獄の釡の蓋)
 



オドリコソウの在来種ですが、最近は外来種に押され気味です。


外来種のヒメオドリコソウ(上2枚)とツルオドリコソウ
今年初めて見た黄花のツルオドリコソウは蔓を伸ばして繁殖します。
在来種の脅威にならなければと心配です。




ムラサキケマンは別名ヤブケマンとも呼ばれます。



これも外来種?
いえいえ大丈夫、こちらはムラサキケマンが変異したユキヤブケマン。
雪のように白いから雪と藪でユキヤブケマンだそうです。
 



こちらもムラサキケマンの変異 シロヤブケマン。


キケマン 





カテンソウの雄花です。雄花は花柄を伸ばして開きますが、その時花粉をホワッと飛ばします。
今か今かと待っているのはもどかしいのですが…楽しいですね。
雌雄同株の雌花は葉と茎に挟まれて小さくて地味で絵になりません。




スズメノヤリです。




なんで槍なの?と思ったら、槍は槍でも大名行列の先頭を行く「毛槍」のことだそうです。
小さいので雀なのだそうです。



こちらは花が終わって実になったスズメノヤリです。(さく果)


 

2013-04-15撮影



2013年4月12日金曜日

高尾山 薬王院


山の会の仲間と高尾山に出かけました。
高尾山が初めての人がいたので王道1号路で薬王院に参詣して、あわよくば陣馬山までもの予定でした。
ところが出だしからコンクリートの一号路を止め、足にやさしい6号路から4差路で3号路に入って裏から薬王院を訪ねるという王道ならぬ変則ルートを皮切りに思惑外れの一日になりました。



私も薬王院に参詣するのはずいぶん久しぶりでした。
彫刻が施こされた荘厳な御本堂や極彩色の御本社、日本建築の粋を目の当りにします。


護摩供養の御本堂に入る僧侶の行列にも遭遇しました。
ホラ貝を吹き鳴らす僧に続いて紫の法衣の高僧には従者が大笠を差し掛けて従っていました。
高尾山は豊かな自然と濃密な日本文化が体感できることから外国の人の高い評価を得ているのでしょうね。
通り抜けるはずの薬王院で予定外に熱心に過ごして高尾山山頂に向かい始めると、頬に冷たい感触、慌てて雨具を羽織ります。
気温が下がってきたようで雨具の下にもう1枚着込む程です。



それなりに人混みの高尾山山頂で記念写真を撮って、先に進みます。



もみじ台の茶店に差し掛かると頃合いもよく、名物のなめこ汁を注文して昼食にします。
西空に広がった黒雲から雨と凍えるような風が送り込まれて、あったか~いなめこ汁が格別でした。
おなかは満たせたのですが、天候急変に先を続けようという気持ちは萎えて、あっさり下山することにします。

もみじ台から山頂巻道で稲荷山コースに出ると霰がおちてきました。
新緑に包まれる広い尾根道は気分が良いのですが、折悪しく濡れた粘土質の路面は足元注意。
尻餅は避けられたものの柔軟体操並みに足を持っていかれたりしながら高尾山口に下山しました。

高尾にいる間は降ったり止んだり、電車が高尾を離れるころには青空が戻っていました。
残念といえば残念な、日本文化の一端に親しむまたとない機会を得られたという点では有意義な、
結果としてはとても楽しい1日でした。



2013-04-11 散策