2011年12月5日月曜日

雌阿寒岳(標高1499m)・雌阿寒富士(標高1475.8m)

 オンネトー国設野営場の東屋の屋根の下にテントを張ろうとすると蚊に猛襲を受けます。野天に張り直します。
それが正解だったのやら、寝付こうとした20:00頃、雷が鳴りはじめ大きな音でテントに何かが当り始めました。  

正体はピンポン玉くらいもある特大の雹でした。
穴が開くのではないかと心配になるほどバンバンとテントを揺らし続けました。
朝起きてみてびっくり、辺り中が降ってきた木の葉と雹でうめつくされていたのでした。
テント周りを大急ぎで片付けて、雌阿寒温泉コースの登山口に急ぎました。

朝露を含んだ笹原にスパッツをつけますがしばらくで、木の根の張った急斜面にかわります。
登山道には合目が記されて、4合目を過ぎるとうるさかったハイマツに変わって、大岩とザレの道が続きます。
朝発って来たオンネトーの湖を見下ろすようになり、深い森の光景が広がります。
見上げる山肌は大岩が転がる赤茶けた裸地が目立ちます。山頂はガスがかかり、噴煙も混じっているようです。
8合目の大岩の陰に葉っぱの先が先割れスプーンのような形をしたメアカンキンバイが咲いていました。
この山の固有種です。そのほかにメアカンフスマやイワブクロ、ヒロハシモツケソウも咲き始めていました。


ゴーゴーと噴火口の側壁から勢いよく上がる噴煙が見えると9合目です。
火口を右周りに半周すると山頂に到着しました。
ガスがかかって火口全体を見渡すことはできませんが、垣間見る火口底に酸性の青い色の沼が見えます。
身震いするほど荒涼とした景観ですが、何やら、火口の内を群れになり忙しく飛び交う生き物がいます。
イワツバメのようです。何を好んでか、火口壁に鳥たちの住処があるようです。


 
火口とは反対の東側に目を移すと、阿寒湖と雄阿寒岳の息をのむ美しい景色が飛び込んできました。
雄阿寒岳もよさそうです。




火山性のガスの匂いが特別苦手なメンバーがいるので早めに噴煙から逃れることにします。
カルデラのザレ地を阿寒富士方面へ、オンネトーコースでオンネトー国設野営場に戻ります。
火口壁の南側に回るとメアカンキンバイやメアカンフスマの固有種が黄色や白の花を咲かせていました。




花を巡りながら、登山道から阿寒富士を眺めると、ジグを切って山頂へと延びる登山道が見えます。
登りたい気持ちにかられますが、この後、釧路空港に新たなメンバーを迎えに行く約束でのんびりもできません。
8合目登山道脇のコマクサを見ていると、花に詳しい男性がお花畑を教えてくれるというので付いて行きます。

10分程登り返した雌阿寒富士登山口の近くに、ピンクの絨毯を並べたような華やかなミネズオーの花園ありました。
ミネズオーがこれ程までに綺麗な花だったことにこれまで気づかづにいました。
近くにコマクサの大株がワンサと咲く山もあるそう、山と花の魅力を併せ持つ雌阿寒岳、きっとまた上りに来ます。



ミネズオウがきれいだったのは雌阿寒岳の隣の雌阿寒富士です。
2011年再び訪れた雌阿寒岳。こんどは雌阿寒富士に登りました。
そこで咲いていたミネズウオウ、雌阿寒岳をバックにそれはそれは見事でした。



2009/06/27 オンネトー野営場=のなか温泉登山口5404合目で視界が開ける
           …805山頂810…阿寒富士分岐830…花散策(一時間)
           …オンネトー登山口下山1055

百名山 100/56座

2011/06/20 登山




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