2011年12月9日金曜日

大雪山からトムラウシ山・オプタテシケ山・十勝岳 縦走

黒岳を振り返る。
 
7/18 層雲峡ロープウエイ600リフト乗継ぎ=8:07黒岳山頂8:17…10:05北海岳10:15…11:09白雲岳分岐11:20
   …11:50白雲岳11:55…12:17白雲岳分岐…12:40白雲岳避難小屋(泊)

層雲峡黒岳ロープウエイに乗って縦走のスタートです。大雪山黒岳から十勝岳まで南下します。
(写真は一部、別の時期にのっぼったものを含みます)

 


今にも雨が降りそうな曇天に心も曇りがちですが…黒岳石室へ下り始めると、あぁ~歓呼。
登山道はざっと見ても10種類は数える花、百花繚乱の花の道でした。



興奮冷めやらず、白雲岳に進む足取りも軽やかです。
白雲岳の山頂を踏みます。

ここで大荷物を担いだ若者が追い付いてきました。
ガイドツアーのスッタフで、お客さんのお・も・て・な・しの準備に先行するのだそうです。

2010-07-11大雪山登山から


1日目の宿泊地は白雲岳避難小屋です。
大雪のダイナミックな自然を背景に絵本でも見るような白雲岳小屋のたたずまい。
メルヘンチックに乙女心(!)をくすぐられて逗留してみたいと本気で思ってしまうロケーションでした。

7/19 白雲岳避難小屋5:157:30忠別沼…8:35忠別岳8:4511:45化雲岳分岐12:00
   …12:15化雲岳122513:30ヒサゴ沼避難小屋(泊)


まだまだ続く花の道。

2泊目はヒサゴ沼避難小屋に泊まりました。
件のポーター兼キッチンボーイは水づくり、食事の用意、テント設営と客を迎える準備に大忙しです。
やがてガイドと一行7人も到着しましたが、小屋が狭いので今日はテント泊だそうです。
ツアー代金は21万円とか。

山の登り方はいろいろあって、その人が一番楽しめる上り方で上ればいいと思います。
自分はどんな上り方をすのか、一番楽しめる上り方を見つけるのも、また山の楽しみです。


7/20 ヒサゴ沼避難小屋4:205:38日本庭園…7:37トムラウシ山頂7:508;25南沼…9:38池塘の展望
   …9:50三川台10:05…12:50熊出没13:1015:00双子池キャンプ地(幕営)

2006-07-08 登山 トムラウシ短絡ルートよりトムラウシ公園にて






この写真は短縮ルートをピストンした時のものです。
山頂手前に、ささやかな流れを抱くトムラウシ庭園がありました。
自然の造形に匠も一目置くのではないでしょうか。

トムラウシ山は生憎のガスに降りこめられ、楽しみにしていたニペソツ山を見ることはできませんでした。
トムラウシ山頂を後にトムラウシ温泉コースの分岐を左に見送り、縦走路に入ります。




南沼が眼下に見えてきました。
ガスと水と残雪と、刻々ととどまることのない景色が展開されます。
気の利いたことばのひとつをだに思いつきません。
ソーダフロートを食べたいなんて…そんなこと、ただただ見つめるだけでした。

三川台から先は時々藪になり、あまり歩かれていないようでした。
ところがたまたまこの日、釣鐘山まで草刈りが入っていました。
釣鐘山から始まったようで、途中から釣鐘山までは快適に歩けました。






ツリガネ山からコスマヌプリへの稜線をたどる途中に、ヒグマを見ました。
エアリアマップに熊注意と記してある地点にいました。
私たちが歩く稜線の崖下の湿地に、距離は100mくらいだったと思います。
出初めの若芽を食べているようで腹這いになったりして、食事に夢中といった様子でした。
しかし、私達との間合いは、ちゃんと熊の方で計っていたのでしょうね。
誰かが、象のようだったといいましたが、そばで見ると本当に大きく見えました。

三日目は双子池にテント泊の予定です。
コスマニプリは広い山頂の一端をかすめ、少しの下りで1668Pの上りになります。
上りきると後は双子池まで下りなのでヤレヤレと思ったのですが、実はここからが難儀でした。

笹で足元がおおわれた登山道は溝状態、うっかりすると水溜りに浸かってしまいます。
まだそれでも水だからいいですが、双子池では泥に足を取られてブスブスと沈みそうになって慌てて引き抜く、
双子池は双子沼といい変えた方が当っています。


7/21 双子池キャンプ地4:206:50オプタテシケ山山頂7:008:00ベベツ岳取付き8:208:35ベベツ岳
   …910石垣山山腹9:4010:00美瑛岳避難小屋10:40…美瑛富士登山&水汲み…12:40美瑛岳避難小屋()

富良野岳のエゾルリソウ
オプタテシケ山は急登です。
ガスの山頂に登りあげた時ちょうど朝日が射して、私は初めてのブッロケン現象を体験し、感動しました。
オプタテシケ山にもう一つ感動を貰いました。エゾルリソウに初めて出会ったのです。
リーダーは「花を見たいなら花の山行を組みなさい」という考えですから、写真を撮るのは論外で長い間謎の花でした。
朝露を帯びた花房がキラキラとサファイヤのペンダントそっくりに光った記憶は鮮烈でしたから
やがて「エゾルリソウ」という名を知ることができました。
オプタテシケ山は、山そのものも重厚で展望にも優れていますし、案外奥深い点も興味のあるところで、生涯忘れられない山になりました。

石垣山では岩の間からナキウサギがでてきてくれて、ナキウサギとの対面もこの時が初めてでした。
予定を変更して、美瑛岳避難小屋に泊まることになりました。
 

7/22 美瑛岳避難小屋4:076:00美瑛岳…8:50十勝岳9:00…望岳台…白金温泉バス停13:0714:25旭川=層雲峡温泉
=旭川18:0022:00苫小牧フエリーターミナル10:3013:307/23大洗港19:00~19:40=愛甲石田=自宅23:30
 

休養十分ですが、雨のスタートになりました。
風も出てきたのでストックを握る手がかじかみます。
十勝岳に残る雪形はさりげないようで妙に存在感があるようようでもあり…。

 

風の荒々しさや泥流が堆積する荒れる侭に無毛の山肌、見るだけで鳥肌が立ちます。
十勝岳噴火の恐ろしさ悲惨さは小説「泥流地帯」に著された以上のものだったのだろうと身を固くします。

望岳台から白金温泉バス停に出るルートで道に迷ってしまいました。
この辺りはオリエンテェーリングの格好の場所らしく、「原生林歩道」なる探索路が設けられ、それらと「望岳台歩道」を混同したのが原因でした。
登山においては、ある意味登山口が最も分かりにくい事、登山道は探勝路などに比べ近さに配慮されている事などリーダーに教えていただき、まだまだ未熟な読図を自覚しました。


百名山    トムラウシ山100/15座  ,  十勝岳100/16座

三百名山  オプタテシケ山100/14座 

2008-07-18~22 縦走







                 


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