2016年12月27日火曜日

神山滝 を訪ねて

頭高山に神山滝を訪ねます。
渋沢丘陵に上り、西よりの栃窪公民館に出ます。
公民館前の指導標から頭高山近道を選びます。


眼の前の路地を抜け栃窪神社方向に進みます。



神社の分岐を右に薄暗い山道に入って行きます。
北側の渋沢中学校裏手にあたる尾根筋を上って行きます。
標高差で80m上って15m下ると北の栃窪集落から上ってくる1本目の道が出合い、直に南の峠集落から上ってくる舗装道路に出ます。
舗装道路を暫くで、北の栃窪集落から上ってくる2本目の道が出合う三叉路に
頭高山入口1.0Kの標識が立っています。


渋沢丘陵西端は、標識から峠隧道を横切ったこの辺りかと思っています。
右手にベンチのある展望所があり、その先に進むと頭高山入口があります。




頭高山に向かう前に大井町の柳七滝へ寄り道の足を延ばします。
頭高山入口を過ぎた道端に鄙に文化の香り、弘法伝説の名残があります





段々畑の一番上の舗装された農道を行きます。
猪の作物被害が頻発して、畑はぐるりと電気柵で囲まれてしまっています。



舗装が途切れた野道を行けば富士山が顔をのぞかせます。
お腹がすいてきたので、土手に腰をおろして塩むすびをいただきます。
ままよ、シュークリームも食べちゃう!





振り向けば、200名山の大山が、大根畑の向こうに美しい山容を起こしています。
ここは秦野市峠集落と足柄上郡大井町の篠窪集落が隣りあう丘です。
いつだったかしら、篠窪のおばあさんに出会った時のこと。
おばあさんは渋沢に除草剤を買いに行って、
峠のバス停から丘を越えて篠窪の家に帰る途中でした。
「大井町に出るより渋沢に出る方が便利なんですよ」
丘をひと越えバス停まで「30分は歩くよ」と、お達者ですね。
行政圏は違っても生活圏は共通、こんな地域は日本中にたくさんありますね。





篠窪集落に降りてきました。
大井町と秦野市を結ぶ県道708号線に架かる篠窪大橋の下をくぐって
大井町の御殿場線上大井駅から富士見塚を結ぶ
《富士見塚ハイキングルート》経由で柳七滝に向かいます。




まだ法面の補強作業中です。

この橋が開通すると離合に難儀がなくなります。
渋滞がちの国道246号線のバイパス的な狙いもあるのでしょうか。
そうなると私ん家の前、もっと交通量が増えるなぁ…。




270m峰の東側を流れる中村川に沿って辿る、落ち葉敷く水平道です。
橋の上から見える落差2.5m程の小滝の滝壺に降りてみます。
木漏れ陽がいい具合。


 


大井町の清掃工場の騒音が聞こえ始めたら、左側のUターンする脇道に入ります。
でてきた柳七滝の標識に、期待を膨らませ川の上流に架かる橋まで降りて行きます。

水音ばかりがゴーゴーと響くばかりで肝心の滝は見えません。
立ち入り禁止の張綱がめぐらされている様子から、
以前は滝見の散策路があったようですが崩れた模様です。
ハイキングの範疇では下流方向に少し下った地点から遠望するしかありません。




さてそろそろ神山滝が虹を懸ける時分、頭高山入口へ元来た道を戻ります。
頭高山に向かう途中で珍しいものを見ます
林檎や梨などの果樹は、樹高が高くては難儀なので横に這わせると聞いた覚えがありますが、地上30cmまでに矮小される樹ッテ?
帰りに果樹園の主を見かけたので聞いたところ、イチジクでした。
春に真直ぐ伸びた枝に花が咲き実がなるのだそうです。
朱い切り口はカミキリムシの予防の薬剤を塗ってあるのだとか。

 



東屋と綺麗な公衆トイレがある頭高山の登り口。


その手前にある指導標から神山滝への道に入ります。
神山滝まで40分の添え書きがあります。




頭高山の中腹を緩やかに50m南に下った地点で西に南面山腹を巻いていきます。
道はしっかりしていますが、夏場は夏草に覆われるかもしれません。
水平道の巻道は大きな沢地形を2度過ぎて、標高225mで山頂から南に出る尾根に乗ります。
尾根の樹間に川音川と小田急の線路と松田町の街並みが見えます。



尾根通しに標高180m辺りから徐々に傾斜が急になるので、
落ち葉をかき分けながら滑らないよう注意して、標高120mの平坦部まで下ると、
神山側から上って来るルートと合流します。
そこで稜線を離れて左側の急な傾斜を、距離にして15m程下ると滝壺にでます。
降り口には下のような注意書きが出ています。
南西尾根に乗ってから標高200mまでは緩やかですが、その先滝壺迄の間は傾斜が急になるので、注意のように落ち葉が積ったり地表が凍る時期の下降は、心して。




神山滝は途中で折れ曲がった2段の滝です。
落差は20mくらいでしょうか。
里山にしては迫力のある滝だと思います。



滝壺の虹には間に合いませんでしたが、上段の滝壺に懸かる虹を見ました。



神山滝に感嘆して虹色の吐息を漏らす巨人の絵です。



地図で見ると神山滝は、足柄上郡松田町と秦野市と足柄上郡大井町3つの自治体に隣り合った微妙な位置にあります。
御当地松田町の神山から上るのが最も安全で手軽そうです。

元来た道を戻ります。
帰る途中の分岐付近展望所、標高220mからの表丹沢の眺めです。

西陽射す丹沢表尾根 (16:22分頃)
中央右寄りの1番高いトンガリが標高1491mの塔ノ岳、中央の太い尾根が大倉尾根。

きょうの散歩は27、000歩でした。

2016年12月25日日曜日

遠藤原 散歩


渋沢丘陵を抜け遠藤原へ散歩にでかけます。
遠藤原は平塚市西北部の土屋地区に広がる丘陵地です。
北に丹沢山地、西に富士山と箱根山地を望む台上は、
広々とした耕作地に雑木の木立が点在する長閑なところです。
カメラを肩に気軽なのんびり散歩を楽しみます。

遠藤原の第1歩は、やっぱり富士山。


手入れされた里山。


キャベツ・人参・長ネギ・ほうれん草・ブロッコリなどなど、のびやかに広がる耕作地。
 
収穫した長ネギを大切に茣蓙にくるみます。
作業中の手を休めて、快くモデルをになってくださいました。



 
北側に丹沢表尾根の景色


ハクセキレイが、耕された畑で給餌中。
右端のゴルフ練習場のネットが丘陵地を仕切っています。



畑仕事中の好々爺に、「どこから来た?」が始まりで、「滝を知ってるかい?」と。
知らない私は教えて貰います。
さつまいもと里芋も頂戴しました。



教えて貰った、滝の入り口の休耕田に立っても滝の気配はつゆとも。
思い切って、休耕田奥の雑木林に分け入り耳を澄ますと、かすかな水音。
水音を頼りに青木の藪を分けると、突然新しい丸太の階段が現れます。
5~6段階段を踏んで開けた湿地に降りると、
右の奥壁を直瀑が、細いけれど勢い良く落ちていました。
窪地の沢沿いに、道がついていて、沢を遡上して来ることができるようです。

滝の周りの紅葉も見事です。


座禅川の駒ヶ滝、落差9メートル。
土屋熊野神社の祭礼に流鏑馬に乗る馬を洗い清めたので、
駒ヶ滝の名があります。

岩壁に石碑が4つ並んでいます。
清滝不動尊の文字が彫られているそうです。


地元の人は「お滝さん」とも呼ぶそうです。
座禅川は2級河川で三笠川と一緒に東の金目川に合わさり、相模湾に注ぎます。



里にひっそりと清流を落とす駒ケ滝。
お気に入りの遠藤原、また一つ新たな魅力を知りました。
きょうの散歩は、26,000歩。

2016年12月23日金曜日

吾妻山~念仏山~弘法山公園 

2016年12月17日(土)

いつもの山仲間と陽だまり散策。
出発の鶴巻地区は秦野市の南東端にあり、東に
伊勢原市、南に平塚市と接します。
小田急線・鶴巻温泉駅から北へ1分の温泉街に
公共温泉「弘法の里湯」があります。
ルシュウムの含有量が多く良く温まるので、山旅の疲れをほぐすに絶好の湯です。

でも今日はなぜに…逆コース。


【山名】吾妻山標高125m 念仏山標高347m 弘法山標高235m
     権現山標高243.5mm 浅間山標高196m

【コースタイム】 行程 ; 駅より記入(-電車バス等 =車・タクシー ・・・歩行)
          鶴巻温泉駅8:50…石造りの道しるべ9:06…9:20吾妻山9:25
          …10:40念仏山10…11:35弘法山11:45…権現山11:57
               …浅間山12:05

 

温泉街を住宅地に左折し、東名高速の下をくぐって山道に入ります。
標高差30メートルの登りに息を切らすと、道しるべが立つ尾根の平坦地に出ます。



「左弘法山ニ至ル」の道しるべにならい西へ、
雑木林の尾根道を落ち葉を踏みしめ、緩く上って行きます。
15分程で最初のピーク、吾妻山標高125mに到着します。

吾妻神社の石碑が建つ傍らに、日本武尊が、《わが妻よ、…》と詠んだ故事の紹介があります。
この伝承から日本武尊を祀る神社の多くは吾妻神社と呼ばれるようになったそうです。




汗をかくほどのあたたかい日和です。
太陽の動く方向に進む、平坦で気持のいい尾根道です。
南の秦野市と北の伊勢原市を分ける境界尾根です。


尾根道の善波峠と弘法山の分岐から204m峰の北側を巻いて、
北側を国道246号線のトンネルが抜ける、善波峠に着きます。
南北と東西の境界線が交わる善波峠で西と南は秦野市、東と北は伊勢原市です。
善波峠は、古く大山詣の矢倉沢往還で栄えた場所とのこと、道脇に置かれた頭のもげた石仏は、往事の人々が旅の安全を願って安置したものでしょうか。

弘法山の前に、善波峠の切通しを右に上って市境の稜線を25分程北上して、
念仏山に立ち寄ります。
念仏山からは、西側に展望が広がって富士山から矢倉岳、箱根の山々が望めます。

左から右へ、明神岳、金時山、愛鷹山、矢倉岳と続きます。


秦野市街地の奥に二子山、駒ケ岳、神山 箱根の山を望みます。


富士山


山頂北の奥に安置された石碑や祠、赤い頭巾の石仏と小さなお地蔵さま


念仏山で見つけた<黒紫色の実に青紫色の莢さや>が珍しい豆、なんでしょう?

マメ科の蔓性多年草 《ノササゲ》 莢は4cm 豆の直径は5mm

秋、淡黄色の細い筒状の花を咲かせる。
花は幾度も見たことがあるけれど、種を見るのは初めてです。
素敵さに手が震えてしまいました。




莢が弾けても種は飛ばされないで、莢の縁にぶら下がる姿が可愛らしいなぁ。          
こちらはトキリマメ

 さて弘法山・権現山・浅間山からなる弘法山公園に向かいましょう。
先ほど善波峠に出るのに北側を巻いた204m峰を、今度は登って、そして下ります。
下る途中のミカン畑で収穫したてのみかんを売っていました。
もう1ヶ所の野菜の販売所でラディシュ一袋100円を買います。

ゆるり辿って、直下だけ坂道を3分頑張れば、弘法大師が修行したと伝わる弘法山山頂です。

 



古井戸の乳の香りのする白く濁った水は、「弘法の乳の水」と呼んで、飲めばお乳の出が良くなる伝説があります。
傍らの手押しポンプを押すと今も水が出てくるそうですが、試したことはありません。


弘法山からは馬場道と呼ばれる広々とした尾根道が権現山に通じています。
広い山頂は、弘法山公園展望台やバードサンクチュアリの憩いの場です。
権現山から浅間山への雑木林を行く。

浅間山から富士山を展望

弘法山公園は、「関東の富士見百景」「かながわの探鳥地50選」に入る
身近な山上公園です。