山のリスト

2015年5月7日木曜日

檜洞丸から石棚山

2015年04月30日(土)曇りのち

【山名】 檜洞丸(標高1601m)  テシロノ頭(標高1491m)
      石棚山(標高1351m)  藪沢ノ頭(標高1290m)  板小屋沢ノ頭(標高1130m)

【山域】西丹沢石棚山稜

【コースタイム】 新松田駅BS7:15=8:26西丹沢BS…8:35東沢新ルート…9:05ツツジ新道に合流
          …9:24ゴーラ沢徒渉・休憩9:30…10:26展望園地10:33…11:25ベンチ休憩11:37
          …11:52石棚山稜分岐…12:10檜洞丸山頂13:00…13:07石棚山分岐
          …13:20同角ノ頭分岐…13:46ベンチで休憩…13:58桂のシンボルツリー
          …14:24西丹沢県民の森分岐…17:08箒沢BS=御殿場線谷峨駅17:57=御殿場線松田駅


石棚山稜に山の主、カツラの巨木を訪ねました。








西丹沢自然教室の隣のキャンプ場から東沢沿いのルートに入ります。



右岸から木橋で左岸へ、再び右岸に渡り返して目の前の森を標高差100m、ジグを切って
上るとつつじ新道の標高780m地点に合流します。
従来のルートに比べると滑落の危険はありませんが、広い河原の中の流れを2度渉るので、
沢の増水が予想されたりガスが出た時は避けた方がいいでしょう。





ツツジ新道のポイント、ゴーラ沢出合です。
東沢とゴーラ沢の出合いを渉って広い河原に出ると、河原を横切るゴーラ沢をもう一度渉ります。
きょうの水量は飛び石伝いに濡れずに済みました。





この山のトウゴクミツバツツジは1070mの展望園地近辺に少し咲いていましたが、ほとんど終わりました。





クサリと梯子を上って一段落すると、オオカメノキ(ムシカリ)が咲き始めていました。





ベンチのある1410mはゴヨウツツジが見事なところですが、ゴヨウツツジは、まだ芽吹前の殺風景な状況です。
見頃は例年通り5月下旬になるのでしょう。







ひとしきり急な木段を登るとようやく石棚山稜の分岐に到着です。



南に聳える同角ノ頭は、丹沢では目立つトンガリ峰です。
主稜線から離れた位置にあり、登山道も梯子やクサリが連続するので登山者は少ない山です。
男性的な山容に山桜が意外と似合って、眺めるわたしも誇らしいのです。






山頂へ木道を辿ります。


ブナの新芽が淡あわとまだ浅い春です。
林床のバイケイソウは、鹿が食べない恩恵がどれほどかを知るに十分、バイケイソウ畑が広がります。





西丹沢の盟主檜洞丸、山頂のぶなは芽吹き始めたばかりです。
白ヤシオツツジのベストシーズンはひと月先ですが、広い山頂には30人ほどが寛いでいました。
山頂南側には青ヶ岳山荘があってエコトイレが完備しています。



光の春、青・白・ピンクの三色のキクザキイチゲが、風に揺れていました。



石棚山稜テシロノ頭から振り返る檜洞丸と主稜線


今回は歩きませんでしたが、山頂から北西に丹沢主稜線の犬越路避難小屋の間は、
熊笹ノ峰、大笄、小笄と鎖場が連続しますが、春になれば岩場には赤紫の可憐なコイワザクラが咲いて、
登山者を和ませます。

檜洞丸では一番の展望地で、5月下旬、急斜面を彩るツツジと富士山の展望はお勧めです。







檜洞丸山頂を後に、木道を7分戻って分岐を左に石棚山稜のど真中に入って行きます。
崩壊地の木道から富士山と西丹沢や御正体山をはじめとする道志の山々が望めます。

バスの中から雪のついたテーブルマウンテンが見えて一瞬ドキリとしましたが、
富士山の7合目から上を真一文字にスパッと切り落として別の山か?と想わせたのは、
雲の仕業でした。
朝の切れ味をなくした雲がだらしなくたなびいて、もや~っと富士山を隠しています。









老木が多い石棚山稜のブナ林は、若木が育つでもなく、衰退がすすんでいます。
原因は色々あるのでしょうが、見守るしかありません。






ブナの森の登山道にネコノメソウがたくさん咲いていました。

ハナネコノメは赤い葯が落ちて
華やぎは去りましたが、
いつみても可憐です。

仲間のイワネコノメソウは
ハナネコノメに比べると地味ですが、
よく見ると、
オレンジの葯を付けて花盛りです。





きょう一番きれいだったのはヤマザクラ。
何度も【綺麗ね】とうなずき合いました。





テシロノ頭をすぎてベンチのあるブナの森で一服します。

確かこの辺りから石棚山北西尾根が出ているのではと、ベンチの先から尾根の出をうかがい、
どれどれ…愚かにも地図を忘れてきてしまったことに気が付きました。

痩せ尾根が一本確認できますが、情報の得ようがないので、
今見えている尾根が北西尾根であっているのか違うのか、見当が付きません。

1401のピークまでやってくると登山道から広い尾根が見下せます。
“ここかもしれない”と思ったりもしましたが、帰って地図を見ると、
この尾根は先で沢にぶつかって下ってはならない尾根でした。
地図のない頼りなさを味わいましたが、なにより地図を忘れる油断にショックを受けました。






きょうの一番の楽しみ石棚山稜の主です。



へこんだ気分で木道の階段を下って行くと、現れました。
力強い生命力に、さっきまでの情けない気分を慰められます。
山の主のオーラが漂うカツラの巨木に向き合うと、私も頑張って、この木のようにおおらかでいたい!







石棚山で西丹沢県民の森へのルートを分けます。
板小屋沢ノ頭までは急な下りです。






結構露岩が多くて歩きにくい登山道ですが、足元を飾るツルキンバイやタチツボスミレを愛でながら箒沢公園バス停に下山しました。
石棚山稜で出会ったのは三人連れの一組だけ、静かな山が楽しめました。



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