山のリスト

2018年10月6日土曜日

余市岳 2018北海道の山②

2泊3日の北海道の山旅3日目に登るのは余市岳。
北海道遠征10年目の2015年に麓の赤井川村まで行って、諦めた山だ。
かつて"北海道に梅雨なし"と言われ、その時期北海道の山は好天に恵まれたが、
2013年から雲行きが怪しくなり、2015年は、5日間も酷な風雨に見舞われた。
温暖化の影響なのか…最近は、北海道にも梅雨があるそうだ。


キロロのリゾートライナ-1便は、11時25分到着と登山には半端な時間なので、登山は27日にまわし、26日夕方の便でキロロに入った。


2018年09月27日(木)一時ガス

【山名】余市岳標高1488㍍
【山域】札幌近郊
【コースタイム】09/26 小樽散策ー小樽築港駅18:00-18:40キロロリゾー(泊)
             09/27 ホテル7:00-シェラトンホテル駐車場7:10…赤井川コース登山口8:21
                    …8:43余市川徒渉点8:50(P1)…コル9:25…10:29ゴンドラルート合流
                    …10:42余市岳鞍部(C.1239㍍)…11:39ケルンの立つ広場
                    …11:49余市岳山頂11:55…ケルの広場脇の登山道(食事)   
                    …16:50キロロシェラトンホテル駐車場ー小樽築港駅17:36
                    …18:42千歳空港20:15-22:10羽田空港22:30



26日は、小樽運河と小樽港に行ってみる。
海上観光船のオタモイ航路の午後の便を予約して小樽駅近くの三角市場に寄る。


目的のたけだ食堂は長い行列、ザック姿の私たちに隣の店から声がかかった。
偶然入った川島鮮魚店、元々大将が山好きとか、ほっけの干物と八角の刺身を出してくれたお兄さんも相当な山の強の者で、北海道の楽しい山の話を聞かせて貰った。



午後は、小樽の海を楽しむつもりが波が高くて欠航になり、仕方なく観光のメインストリートを歩くと、西洋人の観光客に多く出合った。
夜明けとともに小樽築港に入るのを目撃した客船の乗客らしい。


地震の被害は、「停電には困ったけれど商品に1つの被害もなく助かった」と話す
女主人に勧めて貰ったグラスを1個、お土産に買う。
泊まりたかったオーセントホテルでお茶して、バスの時間までゆったり過ごす。



明日は、札幌在住の元山仲間が一緒に登ってくれる事になり、楽しみ。


27日7時、赤のエクストレイルが迎えに来て、シェラトンHの駐車場まで乗せて貰う。
不要な荷物を車に預け、施錠されたゲートを潜り、3.9Kの林道歩きをスタートする。



山の思い出や札幌の暮らしぶりなど聞きながら、スローペースに足並みを揃える。
余市岳が正面に見えてくると林道を離れて、左手のスキー場に入って行く。

スキー場のリフトの下を横切ると、「余市岳登山道入口」と書かれた指導標が目に付く。


色づき始めた木々の中に分け入ると直に、余市川を右に見て歩くようになる。
徒渉点には赤いリボンが下がって、水量は心なし多く感じる。
トレッキングシューズの相棒には、ややハードルが高かった。
渡り終え、左岸で1本とる。昨日小樽で買ったゴールドキューイが甘くて美味しい。


苔が美しい森に、茸が何種類か見られたが名前の判る茸は、紅天狗茸だけだった


遅くまで雪が残るらしい湿地に成長した水芭蕉の大葉がまだ青々として残っていた。
上目づかいに目を移すと、装い始めた広葉樹の森、明るい黄色とまだ紅葉を始めていない緑の葉と、季節の始まりの輝くばかりの自然にハッとする。



この見上げる大きなダケカンバから、急な登りが始まった。


高度が上がるにつれ、紅葉の鮮やかさが増し、赤も加わる。

右手に、札幌近郊のスキー登山の山、たおやかな山容の余市岳が見えてきた。

風雪に耐える見事な樹形のダケカンバ、角が3本生えた生き物に見えて仕方がない。


道端の紅葉する灌木。


尾根に上がるとT字路に出て、ゴンドラからの尾根道が合わさる。
ここが見晴台?笹が繁茂して首を長~くしても展望は叶わない。


尾根道はやがて鞍部へと下りはじめて、余市岳が目の前に大きく
近づき、九十九に切られた登山道がはっきり見える。



北東の鞍部まで下ると直に、定山渓の白井からの道が左手から出てくるが、今は通る人も僅かだと聞いた。
登り返しが結構つらい、一息入れて振り返る。
朝里岳方面ののびやかに開けた台地が、人呼んで飛行場とか、ベースの青竹色に笹の緑とオナナカマドの赤を配し、美しい敷物の上に居る心地、豊かに癒される。




東を振り向くと、定山渓天狗岳1145㍍、奥は百松沢山1038㍍、烏帽子岳1109.7㍍ と神威岳983㍍の美しい山岳景観に見ほれる。

南に無意根山1461㍍が近い、徳舜瞥山1309㍍とホロホロ山1322㍍が浮かぶ。


ゴロゴロと石の転がる沢地形を上って行く。
ここは歩き難くて、案外長かった。


沢地形を出てハイマツ帯に入るとガスが出てきた。
蝦夷富士の勇姿を楽しみに登って来たのに、ケルンの広場に流れるガスは、無情にも羊蹄山の展望を飲み込んでしまった。
風が冷たい、ハイマツの風下に避難してカッパを羽織る。


標示に従いケルンの広場から西寄りに、ハイマツの廊下をいい塩梅に風除けにして進み、白骨化したハイマツが転がる原野を過ぎると1等三角点の余市岳山頂に着く。
ガスは、おさまる気配がなく、気温も冷え込んでいくので記念写真を撮って、早々とハイマツ帯に逃げ込む。
おむすびを握る手がかじかんできた、長居は無用と下山にかかる。


逃げ足は速い方だが、いつの間にかガスが切れて、朝里岳北西面の笹原とダケカンバの林の風情は見逃しにできない。
たちどまり写真を撮っていると、前の二人の逃げ足が速い。
やれやれ、急いで後を追いかける。



下山してみると、リゾートライナ-発車の10分前。
バスを諦め、Csanにお世話になって小樽築港まで送って貰って予定より1本早い電車に乗ることができた。
一時は飛行機に乗り遅れると焦ったが、その飛行機も遅延して結果は余裕だった。

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