山のリスト

2016年7月27日水曜日

ヤナギラン爛漫 志賀高原


 
 
 
志賀高原高天ヶ原の
ヤナギランが見ごろを迎えています。
ニッコウキスゲが早々と咲き終わって、
ヤナギランも
例年に比べると開花が早いとか
 
 
 
 
 




アカバナ科の多年草
花は下から上へ順に咲いていく
そこには自家受粉を避けるための
巧みな仕組みが画されて 
 







 
健気なヤナギラン
山火事の跡や伐採した後の荒れ地に
最初に根を下ろす先駆植物
土地が安定すると
他の植物に場所を譲るとか



 




花が蘭のようで葉は猫柳に似ているので
ヤナギランの名前が付いたそう
 

この花を最初に見たのは静岡の
山伏だったかもしれない

 
 







夏のスキー場は
草原を好む野草の宝庫
野の花のゆりかご






 
        

7/19 早朝のゲレンデ
 
朝露で服がびっしょり濡れてしまった

 
 
 
  
 

2016年7月26日火曜日

志賀高原渓谷ハイキング 


地元ガイドの案内で奥志賀渓谷ネイチャーツアーに参加します。

ブナ原生林の動植物と滝を巡るコースは、栄村の大滝(だいせん)入口から清水小屋までの全長5K、標高差30㍍を遡る2時間程のハイキングです。
同行の皆さんは81歳を最高齢に60代後半からそれ以上とお見受けする8名です。





渓谷を流れる川は、信濃川支流の源流部にあたる雑魚川(ザッコ)岩菅山と焼額山の裾野、ブナやミズナラが混生する原生の森を流れ出し、秋山郷で魚野川に合流して中津川となり、新潟県に入って日本一の大河信濃川となって日本海に注ぎます。
 





皆で希望してぴか一の大滝、大滝(だいせん)へ向かいますが、
途中でガイドスットプがかかり丸太の橋が架かる地点から引き返します。
皆の足取りを見て、先日までの雨で滑りやすくなっている大滝への道は危険と判断したようです。
ちょっと残念ですが、ほかにも見所の滝はあるとのこと、登り返して仕切り直しです。
 




辺りは、2000万年から1500万年前の海底火山活動で形成された火山岩や火砕岩が変質して出来た緑色凝灰岩の地層で「グリーンタフ」と呼ばれます。
本州の日本海側から北海道東部にかけて見られるそうです。
雑魚川の川床(一枚岩)が緑色に見えるのは、このグリーンタフです。






最初に現れた三段滝、こちらは下の段です。



上の段は川幅いっぱいに広がって、
中程に大きさが丁度五右衛門風呂くらいの甌穴が見られます。
立木が邪魔になって…言い訳ですが…写真では表現しきれない迫力です。


 
 
 
 
続いてハーモニカの滝、
この辺りの地層はグリーンタフではなくて岩盤に鉄分を含んでいるようです。
 
 



清水小屋では岸辺に降りて、安らぎタイム。
たれか、対岸の崖にカモシカを発見!
そういえば、熊も出るのです。
道々に、熊用心の鳴り物・鍋・フライパン・金づちがぶら下がっていました。
帰路それは現実のものとなって、せせらぎ遊歩道に2歳くらいの子熊を目撃。
バスを停車して眺めます。
辺りに母熊の気配はなく、私たちの気配を察した子熊の方から去って行きました。




ネイチャーツアーが始まる前に宿の付近を散歩します。
北アルプスが霞んではいますが、望めました。







夕方の散歩です。
だんだん山から霧が下りてきました。









2016年7月24日日曜日

岩菅山周回



2016年07月20日(水)

【山名】 寺子屋峰標高2125m 金山沢ノ頭標高2130m
     岩菅山標高2295m 裏岩菅山標高2341m

【山域】志賀高原

【コースタイム】
             髙天ヶ原マンモススキー場ゲレンデ5:42…髙天ヶ原サマーリフト駅6:10
        …6:16東館山(植物園)6:25…ぶえもん池6:27…寺小屋スキー場ゲレンデ、岩菅山登山口6:49
        …6:59寺小屋峰…7:09金山沢ノ頭…展望が開ける…7:12横手山展望…7:17岩菅山展望
        …緑陰の登山道歩き…7:36展望と花の登山道…8:28ノッキリ8:40…9:11岩菅山山頂9:20
        …9:25裏岩菅山・切明の標識…9:57裏岩菅山山頂10:35…11:10岩菅山山頂11:25
        …11:58ノッキリ…12:43アライタ沢出合12:55…上条用水路…ファミリースキー場
        …13:54せせらぎ遊歩道(1ノ瀬)…14:20志賀パークホテル



登山口は髙天ヶ原マンモススキー場。
ゲレンデに真直ぐにつけられたキャタピラーの轍を、最上部のリフト駅へ詰めます。
ゲレンデを彩るピンクのパッチワークはヤナギランの花邑です。
最高斜度25度はありそう、防虫ネットのせいか、ゆっくり登っても汗ばみます。




髙天ヶ原サマーリフト山頂駅まで30分弱、更に階段登りで長野冬季オリンピックの
記念モニュメントまで12分、トータル40分で東館山に到着します。
ここで長野冬季オリンピックの大回転競技が行われたのですね。


周辺はグリーンシーズンには500種類の高山植物が花開く東館山高山植物園です。



徳衛門池やぶえもん池のある鞍部湿地帯に敷かれた木道を辿り、
寺小屋スキー場のレストハウスを目指して東館山スキー場の林間コースを抜け、
再びゲレンデのキャタピラの轍を拾って上って行きます。



ニッコウキスゲが咲くゲレンデの奥にレストハウスが見えます。
寺小屋スキー場ゲレンデから東館山ゴンドラ駅を振り返えります。


岩菅山登山口は、ゲレンデの最上部にあります。
見上げる高さに奥へと続く階段が見えます。

 
急な階段登りを10分、寺小屋峰2125.2mの三角点峰に到着します。
指導標は0.5km奥に標高2125mの東峰があり、そちらが山頂だと示しています。
古い標柱に「ここは寺小屋山々頂」と書かれたプラスチックの短冊がつけてありますが、その先に寺小屋峰山頂を示す指導標は見つかりませんでした。




金山沢ノ頭2130mの指導標は古くて文字が判読できません。
寺小屋峰と同様に「ここは金山沢頭」と、プラスチック製の短冊が付けてあります。
地形図では、ここが寺小屋峰となっています。

ベンチが置かれ、南に赤石山への登山道が分岐します。



金山沢ノ頭を下りはじめて直に展望が開けます。
遠くは雲があってスッキリとした展望はありません。

下の写真、右手はアンテナで判る横手山、中央左端は赤石山のようです。



 
オット!左手前方に岩菅山が姿を現しました。
惚れ惚れする三角錐の端正な山容、緩いアップダウンを繰り返す都度に
その姿は大きくなって“早く来いよ”と呼んでいます。




 



熊にも人にも出会わない平穏きままな尾根歩き、素敵です。



"やぁ いらしゃい"       
 

ただ一つの難点は道悪です。
登山道のいたるところに泥濘があり、朝露に濡れた靴が、今度は泥で汚れます。


まだ8時を回ったところですが、
岩菅山の山頂にガスがかかりはじめます。






淡々と歩いてきて気が付けば初めての休憩、ノッキリのベンチに腰をおろします。
さぁあと40分、岩菅山が待っている!





東の魚野川の谷筋からガスが湧き上ってきます。




登山道は林間の緑陰から岩場やガラ場を登るようになります。



志賀高原の他の多くの山が火山で生成されたのに対して、
岩菅山は、海底が隆起してできたそうです。
地元の丹沢山塊も同じ海底の隆起で生った山だからでしょうか、
気候や風土の違いはあるものの、どこか山の趣が丹沢に似て感じられます。




辿ってきた尾根道を振り返り展望しながら、ゆっくり上って行きます。



石碑に、祠、奥に山頂標、一等三角点のある広々とした山頂です。





山頂広場から一段下がった西面の奥に避難小屋があります。
山友が、残雪の頃この小屋の潤沢な薪で暖をとった快適な山旅を語りながら、
“あの小屋にもう一度行きたい”と言っていたことを思い出します。


小屋にザックを預けて、裏岩菅山に足を延ばします。


対面に焼額山



きょう登りでただ一人出会い、ノッキリで先行して行ったIsan。
裏岩菅山に行くとのこと、同道させて貰います。





シラビソとハイマツに囲まれた裏岩菅山山頂です。



裏岩菅山山頂から切明けへの縦走路。
山友と“いつか行こうね”と話していたっけ、もう無理かしら。


裏岩菅山山頂に腰を下ろし、北海道の山の話題にひとしきり盛り上がります。
ゆったりまったり。
 



梅雨の晴れ間に過ごす静寂の山時間、恵まれました。
Isan、またどこかの山でお会いしましょう。



下山はアライタ沢のルートをとります。
川床がグリーン色をしています。
岩菅山が隆起した証拠のグリーンタフ(緑色凝灰岩)です。





アライタ沢を渉ると上条用水路の傍路を一ノ瀬まで辿ります。








一ノ瀬でせせらぎ遊歩道に入って、髙天ヶ原に戻ります。





せせらぎ遊歩道で前日バスの中から小熊を見たので、
熊鈴を鳴らしながら冷や冷やものでしたが、
遭遇はなく無事戻ることができました。