山のリスト

2013年2月25日月曜日

雪の丹沢

毎年雪を待ちわびて上る丹沢。
この冬は、麓から真っ白に冠雪した表尾根を眺めて指をくわえているばかり。
そんなある日、品川から友達が来てくれて重い腰を上げる。
バスも登山口も登山者でいっぱい。
バカ尾根を息せききって若者が登っていく。
若いっていいね、若い人が山に戻ってきてくれて嬉しいい!
「丹沢って冬がいいのね」「そおだよ!」
鍋割山にも行ったことがないという友達、大丸・小丸の稜線にまわる。



塔ノ岳山頂
 
 
金冷やし


雪兎の足跡

 

鍋割山稜 大丸の登山者
温かい日差しに、いい日山歩き

 
 
翌週は小丸の稜線に突き上げる丸萱尾根(本谷沢右岸尾根)から鍋割山に上る。

丸萱尾根からの展望





鍋割山と富士山

こうやって見ると成程鍋割山ですね。


 

小丸の稜線から望む不動ノ峰と蛭ヶ岳
左(樹木の陰)丹沢山塊で最も標高の高い蛭ヶ岳、右は2番目に高い不動の峰。



2013-02-17
2013-02-24 登山







2013年2月18日月曜日

四阿山

 

《日本百名山》四阿山は標高は2354m、群馬県と長野県の境界にあり、山麓に菅平高原が広がります。

初めに根子岳から入って四阿山に周ります。
乳牛が草をはむのどかな牧場を行くと華やかなレンゲツツジの群落に出会います。
今年は当たり年なのでしょうか、これほどまでに鮮やかなレンゲツツジを見たのは四阿山が初めてです。


牧場を過ぎてもここにもあそこにも花邑の鮮やかな朱の色はダケカンバの森によく映えて高原の散策路の趣です。
いや~これは感動です、そういえば根子岳は《花の百名山》でした。

上り初めの華やぎからすると登山道は次第にワイルドになり残雪も出てきました。
この頃から小さな虫に付きまとわれます。


根子岳山頂は鐘のある広くてゆっくりできるところでした。
鞍部に下り始めるとまた虫の大群に襲撃されて大困り、背の高い熊笹の路を逃げるように足早に上ると中尾根分岐、やがて登山道は木製階段を登るようになります。

四阿山は北方と南峰があり、北峰には群馬と長野両県の社が祀ってありました。
南峰には三角点がありました。
草津白根山・浅間山・戸隠山・高妻山・焼山・火内山・妙高山・高峰高原など北アルプスも望めます。

梅雨の最中、好天に恵まれて日帰りの強行軍で訪ねた甲斐がありました。


自宅5:50=東名高速道=環状八号線=関越自動車道=上信越自動車道上田菅平IC
     =菅平牧場管理事務所10:30…12:30根子岳12:45…14:25四阿山北峰14:40
     …14:55分岐(中尾根ルート)…16:00小四阿…17:00中四阿…17:20菅平牧場17:40



2008-06-28 登山

 

百名山100/44座



蓼科山


阿弥陀岳より展望の蓼科山(左奥・2010/3/27撮)
 
山の会の先輩が新人研修登山で蓼科山標高2531mを計画したので便乗させて貰った。
ビーナスライン、東急別荘地界隈はチェーン走行、霧氷が朝日に輝いてドライブ気分を楽しむ。

リーダーが「きょうは地図読み登山をしましょう」と地形図を用意してきてくれた。
女神茶屋の蓼科山登山口で標高2113.3の小ピークにコンパスを合わせて入る。
9時登山開始、、緩い尾根を上り、笹の下草のカラマツ林を抜け急傾斜の沢地形に出る。
ここでリーダーからアイゼンの指示がでる。
ガリ、キュキュと岩を噛むアイゼンの悲鳴が耳障りで、音を立てないよう気を配りながら足場を選ぶ。
ピッケルも岩に当たって金属音を響かせる。




植生は広葉樹に変わりコンパス目標の平坦地に到着する。
コンパスを山頂に設定しなおして休憩、10:40山頂に出発。
ダケカンバの林を緩く登っていき針葉樹林帯になると、岩がゴロゴロした急登になる。
段差もありクラストしているので骨折る。

リーダーの指導を受けながら8合目まで上ったところで、新人さんが豆を潰したもよう。
「いよいよ我慢できなくなる前に早めに」「こんな急傾斜の危険地帯ではなくもっと安全な場所で」
などと諭しながらリーダーが持参の豆キッドで治療してあげる。
皆を待たせてはいけないと思ってつい我慢しちゃうんだよね。この辺の強い気持ちを待たなければいけないと私も学ばせて貰う。




森林限界を過ぎるとゴーロが現れ、やがて岩塊の広がる蓼科山山頂に到着。
360度の展望が広がる。風が緩やかだったので広々した山頂の南面から西面へ歩いてみる。
祠やケルンを辿り、今度は東斜面の山頂小屋を見に行くと、2㍍ほどの雪の吹き溜まりに埋まっていた。
往路を戻り、14:40下山。
村営のカッパの湯で汗を流して、「身駒」という蕎麦やで食事をするとこれが大当たりで満足。
若い人が育って、山の会を盛り立ててくれるといいなぁ!
リーダー、お世話になりました。













2007-04-08 登山

2010-03-27 登山

百名山100/26座

*2014年4月国土地理院の改定により標高が1m高くなる。




2013年2月12日火曜日

大雪山 5岳周回


“大雪山は別格”と誰も口を揃える。
3回目の今回、さらにその思いを強くした。
愛山渓温泉から入山して永山岳、安足間岳、比布岳、北鎮岳、当麻岳、沼ノ平を周回。





愛山渓温泉から入るルートは、長靴を勧める向きもあるほどにぬかるんだ道だが、
このところの好天続きに信じられないほど乾いていた。
銀名水のお花畑は、いまはエゾコザクラとチングルマの競演。



永山岳の登りで振り返るとメアカンキンバイとチングルマの花野越しに沼ノ平が俯瞰された。





永山岳の山頂から望む北面は大雪山が火山であることを思い知る大覗谷や国立嶺の荒涼とした景色が広がる。火の山はお鉢平で頂点に。





比布岳から先の北鎮岳までは高山植物が多く優しい顔の大雪山。






当麻乗越手前の徒渉が心配で帰路のルートを中岳経由から当麻岳まわりに変更すると、
当麻岳の北東から南西に延びる尾根が南面の裾合平と西面の沼ノ平を右と左に配していい塩梅。
あたかも空中庭園を歩いているようで、その上当麻岳の花園のなかを歩く、幸運に恵まれた。








2012-06-29~30 登山





御嶽山(標高3067m) 

高速の通行料金1000円を利用して、
岐阜県下呂市小坂の濁河温泉に長距離ドライブ。
三人で運転を交代しながら5時間30分走った。
登山口駐車場で40分間シートに横になって休む。
飛騨頂上五の池冬期小屋に泊めて貰い、
剣ヶ峰から継子岳を周回する予定。

11:10立派な里宮神社に登山の安全を祈願して登り始める。
飛騨頂上まで夏道のコースタイムは3時間。スノーシューは車において出た。
展望はなく、腐れ雪の踏み抜きと丸太組みの滑りやすい登山道に苦戦する。
P2428を過ぎ標高2600mで夏道は大きく右にトラバースを始める。
下方は草木谷と湯之谷。大きく口をあけてなだれ込む草木谷に足を滑らせたら一巻の終わり。
安全第一、この時期ならでは尾根を直登することにする。
先行する単独者がちょうど稜線に上りあげたところだった。
考えは同じ、ヨシ!行こう。

トレースを追い始めると先行者がつけたと思われるXマークが二ヶ所にあった。一つ目は別段気に留めず進み、
二つ目が出てきたところで地形図の岩マークから離れた右寄りにルートをずらせ直上する。
(「尾根ルートはX、夏道を行け」という意味だったと思うが、私たちの判断は先に述べた通り)
「ここの下りはロープを出さなければならないだろう」と思いながらスッテプを切りのぼって行く。
継子岳と五ノ池小屋との中間の稜線に出た。
雷鳥が砂浴びをしていた。御嶽山に雷鳥がいるとはうかつにも意外だったけど、嬉しい。
17:00五の池小屋に到着。冬期小屋として屋根裏部屋が開放されていた。
まだ新しいようで香しい木の香に迎えられる。
私たち以外に利用者はなく女三人姦しさに気づかいはいらない。山の夜にはまれな夜更かしをした。

3:00風が吹き荒れている。弱まるのを待って摩利支天へ5:35スタート。
トレースの主?単独者とすれ違う…随分早い下山だこと?
白竜避難小屋の分岐から摩利支天を見ると雪壁に描く流雪の筋、単独者はこの光景を見たらしい…私たちも摩利支天に登るのは止め、剣ケ峰に進む。
白竜避難小屋から広い賽の河原にスキーのトレースを辿り二ノ池新館小屋に行く。
その先はトレースをつけながら二ノ池本館小屋から剣ヶ峰尾根の十字路に登るとロープウエイで登ってきた人のトレースに合流して剣ヶ峰山頂に立つ。
社、銅像、一等三角点など賑々しく厳かな山頂。乗鞍岳が大きい。
西の王滝に活火山の証の噴煙が上っている。
展望を楽しんでから元来た道を五の池小屋に戻り、荷物をパッキングし直して、小屋の閂をかけ暇請い。

最後に継子岳に行ってみる。
稜線の雪は飛ばされ夏道があらわになっている。また雷鳥の砂浴びに出会う。
スキー場の放送が風に乗って届く山頂は平坦でたおやか。
ここより南を眺めれば、山頂部に5つの池を抱える(五つの池は雪ノ下で出会えなかったけれど)御嶽山の大きさ山の豊かさを改めて実感する。

気になっていた雪稜の下降は登りのルートより10mばかり五の池小屋寄りから降りる。
頭を出す岩とハイマツをジグザグに拾いながら行くと幸運にもロープを出す必要もなく無難に下ることができた。



05/09 濁河温泉登山口11:10…ジョーズ岩…12:35湯の花峠…14:45八合目15:00
    17:00五ノ池小屋

05/10 五ノ池小屋5:35…6:45二ノ池新館6:55…7:45御嶽山頂上8:05
    8:55白竜小屋9:05…9:45五ノ池小屋10:20…10:55継子岳11:05
    14:35登山口


2009-05-09~10 登山

標高順位 14位3067m

百名山100/53座



2013年2月10日日曜日

富士山 (標高3776m) 


夏の夜、見上げる西空に長く続く光の帯を見ることがあります。
ご来光の礼拝を目指して夜を継いで登る登山者の隊列がかざす
ヘッドライトの灯です。

私にとって富士山は、朝な夕なに、夏の夜空に、仰ぐ山。
厳冬期にアイゼン歩行や滑落停止の訓練で5~6合目まで入ることはあっても頂上まで登ろうと思ったことは一度もありませんでした。

そんなある日、山仲間に誘われて富士山に登ることになったのです。
苦しかったこと、山頂の鳥居を潜った時、「やっぱりこの山は私が登れる山ではない」と実感したのでした。

翌日胸の筋肉痛になり、まさか胸が筋肉痛になるとは夢にも思っていなかったので、ほかの病気ではないかと本気で心配した富士山の思い出です。


2008-07-08 登山

標高順位 1位3776m

百名山100/45座










北岳(標高3193m)と小太郎山(標高2725m) 

広河原のゲートから眺める北岳
 
広河原峠から眺める北岳


北岳には固有種のキタダケソウが咲きます。
黄色い花芯に純白の花弁、北岳でしか見ることのできない貴重な花。



大樺沢の雪渓の上部から八本歯ノコルへ続く登山道に入ります。
北岳山荘へ向かうトラバース道はお花畑の中をぬって行きます。
両脇に立ち入り禁止の黄色いロープが張られていますが、
花畑は斜面にあるので観察に支障はなく、
お目当てのキタダケソウは足元にも咲いていました。
初日はゆっくり花園を歩いて北岳山荘に泊ります。

 
広河原峠から北岳と右端に三角の瘤のように見える小太郎山

肩の小屋から20分下った草スベリの分岐を北に小太郎尾根に乗ります。
1時間10分歩いて稜線北端の小太郎山に着きました。

東に鳳凰三山
西に仙丈ヶ岳
南に北岳
北に甲斐駒ケ岳
南アルプスの名峰を展望します。

チョウノスケソウやコイワカガミなど花も多く、おすすめの山です。


標高順位 2位北岳3193m /87位小太郎山2725m

百名山 北岳100/6座


2011-06-29~30 登山






穂高岳・涸沢岳・北穂高岳・前穂高岳


2005年10月3日、初めて涸沢に入った。

北穂高岳

涸沢岳

 
カールから見上げる峰々の気高さ、カールの華やぎ、清冽な風の匂い、
桃源郷の三文字がぐるぐる回って、こみ上げるものがあった。

二日目 北穂高岳、涸沢岳


カールを散策、三交代の三回目に朝食を摂り北穂岳のルートに入る。
草付からハイマツ帯に入ると登山道はジグを切ってゴーロを行くようになり、
南陵取り付きの鎖場や梯子には人待ちの行列ができていた。




多くの登山者に混じって北穂高岳山頂を踏む。
深く切れ落ちた大キレット、その先に尖峰を誇らしげに突き立てた槍ヶ岳。
意外なほど広く平坦な山頂、断崖を背に小屋も建っている。
小屋の前には雛壇式の座って眺められる展望所も設けられている。

 


 
北穂高岳南峰直下まで戻ってから来た道を左に分けて涸沢岳のルートに入る。
涸沢岳の岩場は私には手ごわかった。当時いっしょに歩いて貰っていた人は、カラコルムの未踏峰「ハチンダールキッシュ」初登の経歴を持っていた。
「技術があればいろんな山に行けるのだが…」と私の未熟さを残念がった。
このことは私の山のあり方を考えるきっかけになった。

三日目 奥穂高岳、前穂高岳


穂高岳山荘をゆっくり発って奥穂高岳に登る。
積まれたケルンを土台に祠が祭られていた。

ジャンダルム、西穂高岳、前穂高岳、上ったことのない峰々が指呼の間に。
笠ヶ岳が美しい。
涸沢岳、北穂高岳、南岳、中岳、大喰岳そして槍ヶ岳と北上する高峰。
短かったような長かったような時を過ごして前穂高岳へ。

美しい吊尾根は前穂岳に近づくにつれ穏やかに下りながら岳沢側をトラバースして行く。やがて重太郎氏が新道開設の折5歳の愛娘紀美子を遊ばせたという紀美子平に着く。ここにザックをデポして前穂高岳に登る。
急な岩場を30分ほどで頂上に着いた。

南北に細長いピークには一等三角点があった。流石に展望はパノラマ。
「氷壁」を思い出して東壁を覗こうとするが、ぞっとするような岩の壁がいち早く目に飛び込んできて怖くなり、東壁を覗く間もなく後退りしてしまった。

観光客がそぞろ歩く上高地に着くと、薄汚れた山の恰好で歩く自分が急に意識されて早足で歩いてしまう。バスターミナルで待つバスに飛び乗った。

2005-10-03~05 登山

標高順位 3位奥穂高岳3190m/8位涸沢岳3110m
       9位北穂高岳3106m/11位前穂高岳3090m 

百名山 奥穂高岳100/8座 

*当時の画像が残っていないので別の山行から画像を持ってきています。



 間ノ岳 (標高3189m) 


ハイキングクラブの夏山スペシャルで、北岳に上ることになった。
山慣れた仲間からは間ノ岳も同時に登りたいという希望がでた。
リーダーは首を縦に振らなかった。
初日は御池小屋で宿泊。
行程に余裕があり、百花繚乱草滑りのお花畑にも励まされて順調に北岳山頂に到着した。
リーダーと話し合っていたメンバーがパラパラと散って行った。
「間ノ岳に行きたい人は行ってもいいですよ」とリーダーの許しが出た。
新米二人も行ってみようかとなり、途中北岳山荘によってまず腹ごしらえ、宿泊手続きも済ませた。
先輩達は大分先に行ってしまったようで心細いが、お昼を過ぎたばかりで時間はある。

自分たちのペースを守って無理に追い駆けなかった。
緩やかに上っていく稜線、中白根山、間ノ岳と傾斜は増しても見晴のきいた3000mの稜線漫歩はいい気分。
間ノ岳はだだっ広い山頂だった。
着いたところからは山頂の南側はストンと下がっていて様子がつかめない。
「あの先はどうなっているのかしら…」と話していると、
「農鳥岳や塩見岳に続いているんですよ」と隣の人が教えて呉れた。
農鳥岳や塩見岳、いつか登ることができるかしらとぼんやり考えた。

この時北岳だって初めてだったのに、思い出すのは間ノ岳のこと。   

2005-08-02~04 登山


標高順位4位3190m 
*2014年4月国土地理院改定、従来より1m高くなり3190mになる。

百名山100/7座







槍ヶ岳北鎌尾根 (標高3180m)

初日・二日目
5:00中房温泉を出発、ゆっくりした足運びで合戦小屋まで楽に登る。
早速名物のスイカをいただく、美味しいこと百人力。
稜線に登った真先に飛び込んできた槍ヶ岳。
穂先に薄絹のようなガスがたなびき、流れては包んでまるで穂先をもてあそぶかのよう。

北鎌尾根はノコギリ歯の尖った頂稜を連ねて北東に延びている。
不安定な天気を考慮して北鎌沢出合での幕営予定を大天井小屋泊まりに変更。
直後に大雨に見舞われ夜間には風速10㍍の風が吹き荒れたのだから助かった。

登山口駐車場で幕営
登山口5:00…合戦小屋8:45…10:10燕山荘10:25…14:30大天井ヒュッテ

三日目

天井沢出合にて

心配は、天井沢の増水。
単独行の写真家は小屋のオーナーに勧められ東鎌尾根に回るとのこと。
私たちパーティは小雨をついてとりあえず天井沢出合まで行くことにした。
虫の大群に刺されながら足場を確かめ落石や転倒に注意して貧乏沢を下る。


「増水してないよ!」「ほんと?」「ほんとだ!」「行くでしょう!?」
「コーヒー飲みますか?」一杯のコーヒーで心と体に勇気が満ち、ルンルンに足が進みます。

 ケルンが三つ積まれたところが北鎌沢出合。
沢水をピチャピチャ蹴って北鎌沢を右.右と辿り最後の二股を左に進み草付きを抜けると北鎌沢のコルに出た。
右俣と左俣の出会いで水を補給。コル近くまで水はあるとの情報を得てはいたが確実に汲んでおきたい。
実際H2180㍍くらいまで水はあった。北鎌沢のコル14:00、幕営。
私達4人用のテントと後から来た5人パーティの二張りが限度の幕営地。

小屋5:50…貧乏沢分岐6:11…貧乏沢…8:55天井沢出合9:35…10:00北鎌沢出合
      …11:30北鎌沢右俣11:45…14:00北鎌沢のコル(テント泊)


四日目
ヘッドライトを必要としない明るさになるまで待って出発。
ぐんぐん高度を稼ぎ硫黄岳の鉄色の山肌をそばに見て、雲海に屹立する剣や鹿島槍を展望しながら上る。
ピーク8天狗の腰掛に座わると、目の前に大きくそびえる独標。
雲海に浮かぶ笠ケ岳も素晴らしい。
ここで最初のロープを出して半マストの懸垂下降。
いよいよ険しい岩稜帯に踏み込む。
独標は巻き道を行く。

出張った岩が行く手を阻みザックの背半分が
千丈沢側にはみだす荒ごと。
脆い岩場は浮石に注意しながら淡々と進む。

稜線上の小ピークで休憩。
仰ぎ見る槍ヶ岳の迫力に圧倒される。
しかし槍ヶ岳はすこぶる御機嫌良さそう。
小槍もなかなかの迫力でガスを被って露払いする姿が頼もしい。

眺めは360度。
右手に鞍部に建つ三俣蓮華小屋がみえ、左前方に前穂北尾根・前穂・奥穂の岩峰が現しこちらも猛々しく美しい。

稜線通しアップダウンを繰り返して、這松の尾根に幾つか幕営地を確認して進むと、踏跡はやがて岩の間を下っていく。
残置ロープが下がっていたがザレた足元がいやらしく慎重に下る。
小鞍部にトラバース気味に上り、ピーク14への上り返しでロープを出す。
現場で初めてマッシャーを使う。
練習どおりの使い勝手で迅速にできた。
ピーク15はトラバースして巻いて行く。


稜線に出てからずっと気にかけていた北鎌平に12:00到着。
大休止。
大きくそびえ立つ槍ヶ岳をバックに写真を何枚も撮る。
もう頂上は近い。最後の上りにエネルギー補給。



山頂直下、チムニーを跨ぎ凹角を右に抜けるとそこは祠の裏、槍ヶ岳山頂だった。
居合わせた登山者から拍手を貰って、感慨ひとしお、いい山でした。

大槍ヒュッテに宿泊、翌日下山する。

幕場4:50…1P5:10~5:20…2P6:05~6:10…3P6:55~7:05…4P…5P8:40~8:50
   …6P9:40~9:50
   …7P10:45~10:55…8P12:00北鎌平…9P13:05~13:15
   …14:00槍ヶ岳山頂14:05
   …15:00大槍ヒュッテヒュッテ(泊)



2008-08-18~22 登山