山のリスト

2013年10月8日火曜日

栗駒山

昨年は強風と雨で上らせてもらえなかった栗駒山、捲土重来。
9時間のロングドライブ(走行距離550km)で岩手県一関温泉郷の「真湯温泉センター」にやって来ました。
岩手・宮城内陸地震の震源地近く、栗駒山麓のブナと渓流に囲まれた大自然の里は温泉とコテージが整備されています。
真湯の湯は強酸性の須川温泉のあがり湯と聞けば、なるほどまろやか、長旅の疲れが流れます。



“雨”!しとしとと降っていた雨がいつの間にやら軒を打つ朝を迎えました。
宿を出るときから合羽を着て須川温泉登山口に向かいます。
真っ赤に色づいた紅葉を期待したのに雨にけぶる紅葉はオブラートを被せたよう、
鮮やかさが押込められてしまっています。



オヤマリンドウやイワショウブの咲柄に混じってシラタマノキのふっくらとした白い実を見ながら
木道が敷かれた名残ヶ原を辿ります。
やがて登山道は地獄谷を左に見ながら高度を稼いで昭和湖に導かれます。


きょうは山装う華やぎから一線を引いたかのような昭和湖の佇まい、乳緑色の不思議な水色をしています。


展望のない栗駒山山頂は風が強く、紅葉ハイシーズンにしては淋しい人出でした。


下山は自然観察路左回りのルートで須川温泉に戻ります。
紅葉はほとんど散って笹の路を分けて下りますが、
登山道は水路状態で足場を確かめながらの歩きは骨が折れます。


産i池を境に下部の紅葉が盛りを迎えていました。



天候もいくらか回復してきて、時に陽光が射すと、紅葉の鮮やかさが見違えるように増します。


 
 
ゼッタ沢を渉って
 
自然観察路分岐で往路に合流して名残ヶ原の周回路を右回りに
 
 
 
須川温泉源泉口に下山しました。

青空に映える紅葉を見たかったはずでしたが、雨の紅葉歩きは、案外いいものでした。
雨の割には暖かい日でしたのでそれも助かりました。


須川温泉登山口7:25…7:43名残原…8:19昭和湖8:24…9:33栗駒山山頂9:45
…10:28産池…11:32渡渉往路に合流…12:00須川温泉下山



2013-10-07 登山

二百名山100/8座


2013年10月4日金曜日

南アルプス 茶臼岳(標高2604m) 3


5時48分富士山の肩から御来光が射しました。

茶臼岳に向かいます。



西に浮かぶ中央アルプス・御嶽山・恵那山はまだ夜明けの色に沈んでいます。


茶臼岳の西空に優しい桃色の雲が浮かんでいます。今日も天気は大丈夫晴れてくれそうです。


中央稜線上の丸いピークが信濃俣のよう
 
茶臼岳山頂からは光岳や大無間山がすっきり展望できました。


聖岳と兎岳の間にのぞく尖峰は中盛丸山のようです。



上河内岳や聖岳の見事な展望!
立ち止まって写真に収めては立ち止まり、また来たいなぁと思いました。



お世話になった茶臼小屋に7:25に暇乞いです。
上りに比べると下りはいくらか早いのですが、それでもやっぱり難渋しました。



コウシンヤマハッカ:シソ科、カメバヒキオコシの変種で甲信地方に多いのでこの名が付いたとあります。
優しい花色にホッとします。

ヤクシソウ:キク科オニタビラコ属:薬師堂の近くで見つかったからなど名前の由来は諸説あるようです。
花のない時期、こんなところにいうような荒れた場所で見かけることが多く、何とも愛おしくなる花です。

 

ウソッコ沢小屋でちょっと長休み、だいぶ元気になりました。



ウソッコ沢小屋から4つ吊橋を渡ります。これが上河内沢に架かる最後(最初)の吊橋だったとおもいます。



大岩の根方から湧き出す美味しい石清水、このルートは水の心配がないので大助かりです。


上河内沢を離れると峠への登りです。
峠に着くと、どちらからともなく「ヤレヤレ」とつぶやきました。
ねぎらいと感動、さぁ、もう少しだけ頑張りましょう!

大吊橋は風が吹いて落ち着けなかったのですが、無事に渡り終えました。
ゲートまで40分の林道歩きは、木陰を拾いながら、吹いてくれる風がいい塩梅でした。




28日に前泊した(1泊朝夕食付き¥6800)赤石温泉、白樺荘でお風呂につかり、
山の疲れを洗い流しました。

厳しいルートでしたが、体力付けてまた上りに来ようかなぁと思えるルートでした。
茶臼岳から上河内岳の稜線は展望雄大、亀甲状土や二重山稜など地形も多彩で興味深かったです。
満足の稜線漫歩が楽しめました。

茶臼小屋5:30…5:58茶臼岳山頂6:10…分岐6:37…茶臼小屋7:25…7:49樺段7:55
…水飲場8:07…9:00横窪沢小屋9:05…横窪峠9:14…標高1300m標識9:54
…10:25ウソッコ沢小屋10:42…石清水10:54…11:18上河内沢最後(最初)の吊橋
…12:22畑薙大吊橋…沼平ゲート駐車場13:20=白樺荘(入浴)=自宅19:30

2013-09-30

三百名山100/40座

2013年10月3日木曜日

百高山 南アルプス上河内岳(標高2803m) 2

茶臼岳と稜線分岐

茶臼小屋から縦走路に出ると茶臼岳と上河内岳のルートが左右に分岐します。
茶臼岳は明日相方と一緒に上ることにして、上河内岳へ右のルートに入ります。

目の前に上河内岳と聖岳を並んで望みますが、聖岳の雄大な山容は圧倒的な迫力です。
東に聳える富士山は、三角形の頂稜を2分程カットして、両端にミミズクの耳を付けたかのよう、
美的に凝っています。ここまで端正だと天邪鬼な私はおもしろくないなぁと感じてしまいます。




素敵なネーミングのハイジの丘からトラバースで二重山稜の亀甲状土に向かって下っていきます。


 
 
亀甲状土の真中を登山道が貫いていて驚きですが、亀甲状土そのものを観察するには好都合です。
そしてこの亀甲状土からは緩く裾を引く尖峰の上河内岳を正面にみる絶好のロケーションになっています。
ここは標高2500m、標高2800mの上河内岳がどうしても低く見えてしまいます…どう撮ったら高さが出せるのやら?

なんだか不思議、上河内岳が遠ざかっていくような錯覚にとらわれます。
早く着こうと焦っているのでしょうか、一服して落ち着きましょう。



富士山が相変わらず端正で何枚か写真にとりますが、難しくて思ように撮れません。


 
振り返ると大無間と畑薙ダムが見えました。



花のない季節ですが、マツムシソウとホソバヤマハハコが微笑んでくれました。




一旦視界から消えた上河内岳が再び姿を見せると、奇岩の竹内門が見えてきて、登山道は上河内岳の左の肩へと登っていきます。



誰もいないと思っていたら、上河内岳山頂に人影があります。
肩まで登って行ったところで、山頂から下ってきた若者と出会いました。



折から、兎岳方面から湧きあがったガスが、雄大な聖岳を演出し始めました。


 

大きな聖岳の背後に赤石岳と悪沢岳が、並んで見えます。

南に茶臼岳から光岳にかけてのなだらかな稜線が見えます。
何枚も何枚も写真に収めます。


山頂の三角点は二等三角点です。
山座同定の円形板に刻まれた山名は目視できる山だけ表示してあるので大変わかりやすいです。
西に木曽駒ヶ岳が眺められ、東に深南部の笊ヶ岳と大無間、初めて存在を知った信濃俣など興味深く眺めました。
西の方角はいつの間にか雲海に覆われてしまいました。

独り占めで20分、のんびりしている間に茶臼岳から亀甲浄土方面もガスが流れはじめました。
ガスに視界を遮られるのは望むところではないので、茶臼小屋に戻ることにします。
行きと違って帰りは下り傾斜、おかげではかどり予定の時間に帰り着くことができました。



  6:15沼平ゲート…6:54畑薙大吊橋7:01…7:30ヤレヤレ峠7:35…7:56上河内沢…8:03吊橋
…8:12吊橋…8:40ウソッコ沢小屋8:50…9:43中の段…10:13横窪峠…10:24横窪沢小屋10:40
…11:46大無間山展望所…12:03倒木ベンチ…水飲場…12:34樺段12:40…13:26茶臼小屋

…13:48茶臼小屋出発…13:59稜線分岐…亀甲状土14:14…14:33大ムゲン撮影…畑薙ダム撮影
…14:49奇岩竹内門と聖岳撮影…14:49上河内岳撮影…15:14上河内岳肩…15:21上河内岳山頂
…15:41山頂より雲海撮影…16:17マツムシソウ…16:35茶臼小屋

2013-09-29 登山

標高順位    63位上河内岳2803m

二百名山   100/69座
                                             3につづく